プレミアリーグ第10節、ブライトン&ホーヴ・アルビオンvsリバプールが28日に行われ、1-1のドローに終わった。なお、リバプールFW南野拓実は今季リーグ初先発を飾り、フル出場した。

リバプールは前節、首位のレスター・シティに3-0の完勝を収めて2位に浮上。しかし、直近のチャンピオンズリーグ(CL)ではアタランタ相手にホームで枠内シュート0に終わる完敗となった。その敗戦からのバウンスバックが求められる今回のブライトン戦では先発6人を変更。南野が右インサイドハーフで今季リーグ初スタメンを飾ったほか、ロバートソンやジョタ、フィルミノがメンバー復帰した。

立ち上がりはリバプールが押し込む入りとなったが、時間の経過と共にホームのブライトンがハイラインの背後を狙うシンプルな形の攻撃で押し返していく。すると、10分にはハーフウェイライン付近でパスを受けたモペイの素早い裏へのスルーパスに完璧なタイミングで抜け出したコノリーがボックス付近でGKと一対一のビッグチャンスを迎えるが、ゴール右隅を狙ったシュートは枠の右に外れた。

相手の決定機逸に救われたリバプールだが、ここで気持ちを切り替えることができず、その後も相手にペースを握られる。そして、19分にはボックス左に抜け出したコノリーをDFネコ・ウィリアムズが後方から倒してしまい、痛恨のPK献上。しかし、ここはキッカーのモペイが枠の右にシュートを外して再び先制点献上を免れた。

その後、PKを外したモペイが直後に負傷し、トロサールが緊急投入されるアクシデントが起きたが、試合の流れ自体に大きな変化はない。フィニッシュの回数の少なさに加え、なかなかボールを持てない苦しい状況が続いたリバプールだが、30分過ぎにビッグチャンスが訪れる。

34分、GKアリソンからのロングボールを右サイドに流れたフィルミノがキープして浮き球のスルーパスを背後のスペースに送る。これに抜け出したサラーが冷静にGKとの一対一を制した。決定力の差を見せつける先制点かに思われたが、VARのレビューの結果、サラーがギリギリでオフサイドラインを越えていたとの判定でゴールは取り消しとなった。

試合終盤にかけてはより拮抗した展開となった中、42分には南野がボックス手前からミドルシュートを放つ場面もあったが、ややパワー不足のこのシュートはGK正面を突いた。

過密日程の続く中、厳しいランチタイムキックオフとなったリバプールは、ネコ・ウィリアムズに代えて負傷明けのヘンダーソンをハーフタイム明けに投入。この交代でミルナーが右サイドバック、ヘンダーソンがアンカーの位置に入った。しかし、この選手交代で一気に流れを変えるまでには至らず、54分にはボックス内で仕掛けたウェルベックに後半最初の枠内シュートを許した。

後半もなかなか決定機を作れずにいたリバプールだが、絶好調のポルトガル代表FWがチームを救う。60分、左サイドで仕掛けたロバートソンがペナルティアーク付近に横パスを入れると、サラーの短い落としを受けたジョタがそのまま右に運んでDFをかわして右足のシュート。ゴール前の密集を抜けたボールがゴール左下隅の最高のコースに決まった。

ジョタの今季初のアウェイでの得点で先制に成功したリバプールは、サラーを下げてマネを2枚目の交代カードとして投入。対するブライトンはコノリーに代えて古巣初対戦となるララナをピッチへ送り込んだ。

その後は拮抗した展開が続く中、互いに負傷者が出てしまう。ブライトンは投入されたばかりのララナがプレー続行不可能となり、ジャハンバクシュを投入。一方のリバプールはミルナーがハムストリングを痛めてカーティス・ジョーンズが右サイドバックでスクランブル起用されることになった。

ミルナーの負傷交代によって少し嫌な流れが漂うアウェイチームは83分に相手陣内左で得たFKの場面でロバートソンのクロスをマネが頭で叩き込むが、これは前半に続きVARのレビューの結果、オフサイドの判定となった。

すると、試合終盤にかけては急造のC・ジョーンズの右サイドを積極的に狙うブライトンに押し込まれる状況が続くと、試合終了間際にこの試合2つ目のPKを献上してしまう。ボックス内でクリアを試みたロバートソンがウェルベックの足を蹴ってしまい、オンフィールドレビューの結果、PK判定が下された。

そして、これをキッカーのグロスに中央へ蹴り込まれて土壇場で追いつかれた。その後、短い残り時間で勝ち越しを目指したものの、試合は1-1のままタイムアップ。微妙なVAR判定に泣いたリバプールは痛恨の勝ち点逸となった。

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