子どもが二人、三人ともなると、どうしても一番上の子どもに「自分でできるでしょう」と言って、構ってやれなくなることがあります。もしかしたら、長女として育ったママたちは、自分が子どもの時にそのような経験をしたかもしれません。

子どもが、もしも「赤ちゃん返り」してしまったら…そんな時の対処法4つ

今回は、そんな何人もの子どもを育児中のママたちに、一番上の子が可愛くないと思ってしまった「上の子可愛くない症候群」を、どのように克服したのか聞いてみました。子育て中のママたちに、少しでも参考になれば幸いです。

まずは、どうして可愛くないと思ってしまったのでしょうか。その事例を見ていきましょう。

上の子が赤ちゃん返りした

下の子が生まれて、一番ママが困ったということは、上の子の赤ちゃん返りではないでしょうか。

特に、上の子がやっと手がかからなくなるような年中、年長の頃に、下の子が生まれると、上の子がそれまで一人でできていた着替えや、食事などで愚図り始めるようです。

6歳の男児、1歳の女児を育児中のはる君のママ(仮名)さんも、思い当たるといいます。

「下の子が生まれた時に、上の子は5歳。妹の誕生自体は喜んでくれたのですが、すべてが赤ちゃん優先の生活となり、幼稚園でもぐずるように…。迎えに行くとそれまで一人で履けていた靴を、“履かせて”とせがんできたり。

こちらが、余裕がなく“自分で履きなさい”と言うと、怒って靴を放り投げたり。突然の赤ちゃん返りで困りました…」。

はる君のママも「お兄ちゃんが可愛くないわけではないのですが、わざとこちらをいら立たせるようなことをするので、可愛いと思えないんです」と言います。これは、上の子とあまり年齢差がなく下の子が生まれた場合は、よくあるケースかもしれません。

二人目育児で余裕ができた

何事も、初めての時はわからないことや不安も多く、授乳やおむつ替えというような育児をこなすだけで精いっぱいになるかもしれません。

でも、二人目ともなると、育児の手を抜いてよい部分や、子どもの症状や態度から、次に何をすればよいのかわかっている分、育児に余裕が生まれます。

8歳の女児、4歳の女児、1歳の男児を育児中のゆいちゃんのママも、「3人目が一番かわいい」と言います。「うちは実家に育児を頼ることができず、いわゆるワンオペ育児でした。

そのため一人目の時は、眠る暇もないほど授乳などで育児が大変だった記憶しかないんです。でも、三人目になると余裕が生まれて、赤ちゃんと接する時間を楽しめるんです。そのせいか、上の子よりも、やっぱり下の子の方が可愛く見えるんです」

育児に対する余裕から、今目の前にいる赤ちゃんの方が可愛く見えてしまうのは、ある意味、避けられないのかもしれません。

他にはどんな理由がある?

欲しい性別の子が生まれた

先ほどのゆいちゃんのママも、3人目で念願の男児が生まれたそう。このように、望んでいた性別の子どもが生まれると、どうしてもそちらの方を可愛がってしまう傾向もあるようです。

「男の子は、女の子の育児よりも目が離せなくて大変だって思いました。すぐ動き回るし、お風呂とかも浴槽の水を全部出そうとしたり、すごくやんちゃなんです。でもその分、手がかかるだけ可愛いって思えるんです」。

子どもの性別に関しては、親の方は差別せずに育てているつもりでも、あとから生まれた性別が望んでいた性別だと、上の子よりも可愛がってしまうようです。

解決するのはどうすればよいの?

上の子を可愛いと思えないというママの意見を参考に、「上の子可愛くない症候群」は、どのように解決すればよいのでしょうか。

複数のママから、「上の子とのスキンシップを増やしたら、上の子の赤ちゃん返りが減ったり、愚図らなくなった」といいます。特に、上の子が急に赤ちゃん返りした場合は、甘えたいのを我慢しているからなのです。

今まで以上にギュっとしたり、お風呂などは二人で入るようにするなど、一緒に過ごす時間を作るよう意識してください。ママも、少し成長した上の子の姿を見れば、自然に愛情も復活していきます。

二人目以降の育児で余裕が生まれたり、欲しい性別の子が生まれたというケースから、上の子が可愛くなった場合は、上の子に下の子の育児を手伝ってもらいましょう。

上の子の年齢にもよりますが、おむつ替えや着替えなど、簡単なことを手伝ってもらうことで、上の子も下の子も関係なく、家族としての団結力が生まれます。

いかがでしたでしょうか。上の子が可愛くない症候群は、誰にでも当てはまる症状です。それが、一瞬なのか、ずっと続いてしまうのかはママ次第。

育児中は、なかなか心の余裕を持つことが難しいですが、子どもと過ごす時間を増やして、笑顔で育児できるようしたいですね。