新型コロナウイルスの感染拡大で、聞き慣れないイニシャル文字やカタカナ語を耳にするようになりました。「PCR」「パンデミック」「ソーシャルディスタンス」「クラスター」「エッセンシャル・ワーカー」等です。その中でも「ワクチン」は新生児への予防接種や、毎年もやって来るインフルエンザの流行に備える方法として、比較的定着したことばです。

 日本語でも「3密」といわれる「密接」「密集」「密閉」から始まって、「飛沫」「除菌」「濃厚」「検査」なども頻繁に見聞きします。

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 免疫もそのひとつ。免疫は先ず感染症から自分を守ってくれる強い味方というイメージで捉えるのが、コロナ禍の下の風潮でしょう。免疫を訴求する機能性表示食品などが、ドラッグストアで以前より多く見掛けるようになったのでは?お店も売れ筋商品として、お客様の目に付き易いように陳列しているのでしょう。私としては、あることが長く続いていくうちに身体的精神的に慣れが生まれるという、比喩的な表現の意味の方が先に立ちます。そしてその免疫によって、現状を更に悪化させる方向に進んでしまうことも思い巡らしてしまいます。丁度、ぬるま湯に浸かっていたカエルが、熱くなっても危機感を抱くことなく茹で上がってしまう、「ゆでカエル」のたとえ話がありますよね。

 10月1日は「日本酒の日」でした。10月は十二支の「酉」。この漢字はもともと酒を入れる壺から生まれた象形文字です。そして10月の農閑期から酒造りが始まることから定めたそうです。(※1)

 ちなみに「醤油の日」も10月1日。醤油もこの時期に仕込み始めて、「醤」の漢字に「酉」が入っているからだとか。(※2)

 日本周産期メンタルヘルス学会の調査によると、妊産婦が新型コロナによる心身の不調の相談が多く寄せられているという。(※3)計らずも10月は、生活習慣病のひとつである乳がんの予防(啓発)月間でもあります。そもそも人間は変化に弱い動物です。生活習慣病に深く関与しているストレスが蓄積して、思わぬ弊害が表れてきます。ストレスは睡眠障害うつ病、心臓疾患までもが発症する、生活習慣病の重大な要因です。

 このコロナ禍の下、巣ごもりもあって自宅で飲酒するケースが増えています。内飲み需要と酒税改訂の話題も重なって、お酒メーカーによるマスメディアを使ったCM合戦が繰り広げられています。在宅勤務で通勤(出社)のために早起きする必要がなくなって、結構夜更かししながらダラダラお酒を飲んでいる人はいませんか!?

 むかし私の祖母は「お酒は飲めば飲むほど出世するからな!」と言っていました。「出世」とは当然立身出世のことではなく、始めは少量でもその内大酒飲みになるたとえだった。その決まり文句は、からだをこわしたり酔いに任せて失敗しないようにと、戒めの場面で飛び出していました。要するに良からぬ免疫を付けてはいけないということだったのです。

【出典】
(※1)日本酒造組合中央会 facebook
(※2)2020年10月1日 読売新聞 投稿面
(※3)2020年10月3日 同 社会面

[文:健康わくわくサイト 人生100年時代に役立つトレヴィアをお届けします]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。

悪習が良からぬ「免疫」に ストレスから逃れる飲酒の常態化