自宅にいる中年男性(gyro/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

成人してからも実家の子供部屋で暮らす「子供部屋おじさん」というワードが昨年に流行した。2日放送の『モーニングショー』(テレビ朝日系)で特集し、またツイッター上で大きな話題を呼んでいる。


■高収入でも実家に住む男性

番組では、実家に暮らす3名の男性を特集。60代の両親と暮らす30代男性は、年収1,000万円だが今も実家暮らしを選択している。毎月の支出は、実家に10万円を入れ、趣味と交際費で20万円ほど使い、残りは貯金や投資に回しているという。

番組スタッフから会社の近くに家を借りて住む考えはないかのか、と聞かれると、「洗濯してくれて、朝になればご飯が出てきて、つい気楽なもので…」と答える。交際相手を家に呼べないことは気になるとしながらも、「(実家暮らしは)わかっちゃいるけど、やめられない」と話した。

番組ではその他にも、子供の頃の趣味に囲まれながら過ごす40代男性や、両親と仲が良くて今も実家暮らしだという年収700万円の20代男性が紹介された。


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■出演者たちの意見は…

実家で住む選択は自由だが、結婚対象として見られないという人も少なくないだろう。斎藤ちはるアナウンサーは、「(結婚相手の)理想は、家を出ていてほしいなっていうのはありますね。(一人暮らしのほうが)自立しているイメージもありますし。自分が(斎藤アナ)一人暮らしをしていないので、家事とかそういう面でも安心」と話す。

また、「実家暮らしは絶対にナシ派」であるコメンテーターの玉川徹氏は、「やっぱり、親っていうのはひとつの殻みたいなものだから、自由にできないわけですよね。彼女を呼べないでしょ? って思うもんね。それで考えたら、絶対に家からだけは出たかったっていうのは本音でしたね」と自身の経験を踏まえてコメント。

番組MCの羽鳥慎一から、実家も職場も東京だった場合どうするかと聞かれると、玉川氏は「そりゃ出ますよ。親のところにいたら干渉されるし、とにかく自由がないですよね」と話した。

■「何がいけないのか理解不能」の声も

「自分でやっていく力が必要なんじゃないか」「成人になったんだから自分で生活してほしい」といった声もあがった「子供部屋おじさん」だが、一人暮らしよりもコストが下がり、貯金や趣味にお金を回すことができるのは大きなメリットだ。

一人暮らしをしていると立派で、実家暮らしをしていると甘えている…という考えは古い価値観と考える人も少なくないだろう。

ツイッター上では「子供部屋おじさん」がトレンド入りし、「何がいけないのか理解不能」「何の付加価値もないギリギリの生きるためだけの『自立』よりよっぽどいいに決まってる」「実家にお金を入れてるのならいいじゃん」と理解を示す声が相次いでおり、番組の特集を批判する声もみられている。


■恋人の実家暮らしが気になる人は…

本人や両親が納得していれば実家暮らしはまったく問題ない一方、出演した30代男性や玉川氏が話したように、恋人との付き合い方については相手との問題もあるため難しいだろう。

ただ、しらべぇ編集部が全国10〜60代の男女1,721名に調査したデータによれば、全体の62.2%が「恋人が実家暮らしをしていても気にしない」と回答。性年代別で比較すると、10代を除いた全年代で女性よりも男性のほうが理解を示している傾向にあることも判明している。

実家暮らし

貯金のため、家事などが煩わしいため、あるいは介護のため…実家暮らしを選択する理由はさまざま。否定的な声もあるが、肯定的な意見の人が多いようだ。

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(文/しらべぇ編集部・二宮 新一

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2019年5月17 日~2019年5月22日
対象:全国10代~60代の男女1721名 (有効回答数)

年収1000万円でも実家暮らしの「子供部屋おじさん」 ネットで反響相次ぐ