これから夏を迎える南アフリカだが、北東部にあるリンポポ州ではゴルフボールサイズのヒョウが降り、車や家を破壊していった。オーストラリアでも同様の報告があり、南半球は異常気象に見舞われているようだ。『TimesLIVE』など複数のメディアが伝えている。

11月25日午後、南アフリカのリンポポ州は黒雲に覆われ、降りだした激しい雨はヒョウになり、特にポロクワネ市にあるタウンシップ、セシェゴ(Seshego)では家や車にダメージを与え、その様子はソーシャルメディアに投稿された。

ヒョウのサイズはゴルフボールかそれ以上の大きさで、激しく降るヒョウが家のトタン屋根に穴を開け、窓ガラスを粉々に割った。ショッピングセンターの駐車場に並んでいる車のほとんどは、ヒョウの攻撃で窓ガラスに穴が開いている。タクシーの屋根も破壊され、乗客は車内で傘をさすことを余儀なくされた。また雷雨は送電線も破壊し、一部の地域が停電となった。『TimesLIVE』の取材に応じた2児の母親は、この嵐で家の屋根が壊れ、車の中で一夜を過ごしたという。運転には危険が伴ったが、幸運にもガソリンスタンドは被害に遭っていなかったため、そこに車を停めて寝たそうだ。この嵐による重傷者の報告はないが、交通事故が複数発生したとのこと。その夜、ポロクワネ市は災害対策チームを立ち上げて避難所を設置、44世帯が避難した。

嵐の翌日、ホームセンターには屋根や窓ガラスを修理しようとする人々が長蛇の列を作った。また高齢者など修理ができない住人の家には、近所の人などがボランティアに乗り出した。さらに窓やドアのサッシを扱う会社「The House of Aluminium」では、100世帯限定で壊れたガラスを無料で交換するとソーシャルメディアで呼びかけたところ、2000件以上の依頼があったそうだ。同社の社長は朝8時から、従業員40名、車8台で対応し、窓が全壊している高齢者や子供の多い世帯や施設を優先的に補修し、午後5時までに93世帯、200枚のガラスを交換したとのことだ。

市によると、11月27日の時点で仮設住宅の希望者およそ200世帯が避難所を訪れていたという。市は被害の調査を行うとともに、避難者へ毛布や食料を供給し、子供が学校に通えるように支援していくと発表している。

画像は『Gauteng Weather 2020年11月25日付Twitter「NATIONAL: Scores of cars damaged in massive hailstorm in Seshego near Polokwane in Limpopo」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

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