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このほどオーストラリアの民家にコアラが侵入し、クリスマスツリーの上で寛いでいたというニュースが届いた。コアラが多く生息するオーストラリアの住民ですら、滅多に起きない珍事に「娘がぬいぐるみを飾ったのかと思った」と驚いたという。『ABC News』などが伝えた。

オーストラリア州アデレードのコーラマンデル・バレーに暮らすアマンダ・マコーミックさん(Amanda McCormick)の自宅に今月2日、オーストラリアならではの珍客が訪れた。

その日、アマンダさんは朝から仕事に出ており、娘のテイラーさん(Taylah、16)は午後3時頃に外出する用事があって戸締りを始めた。いつもは全てのドアを閉めているがその日は飼い犬を置いて出かけるため、犬が外と中を行き来できるようにドアを一部開けたままにしていた。そして午後6時にアマンダさんとテイラーさんが一緒に帰宅すると、違和感を覚えたという。

テイラーさんは、当時のことをこのように語っている。

「犬を家の中に入れるとそのままクリスマスツリーのところに向かい、周囲を嗅ぎまわっていました。母もいつもと何かが違うと感じていたみたいです。よく見るとオーナメントが床に散らばっていたので上の方を見ると、飾りのライトに絡まった1匹のコアラがツリーに掴まっていたんです。」

コアラの様子について、テイラーさんは「クリスマスツリーは本物の木ではなくフェイクの物でしたが、コアラ葉っぱを食べようとしていました。でもプラスチックの葉っぱだと分かったみたいで、途中から食べるのをやめていました」と明かした。

アマンダさんも「最初はテイラーがコアラのぬいぐるみを飾ったのかと思いましたが、まさか本物だったなんて衝撃的でしたよ。開いていたドアから入ってきてしまったのかもしれないですね」と振り返っている。

アマンダさんは、すぐにコアラの保護活動を行う慈善団体「Adelaide and Hills Koala Rescue」に連絡した。同団体の共同設立者の1人であるディー・ハーン・ヘロンさん(Dee Hearne-Hellon)は「最初は信じられなくて、いたずら電話かと思ってしまいました」と珍しい事態に驚いたという。

スタッフが到着すると、ゆっくりクリスマスツリーから引き離しケージに入れて外に連れ出した。その様子を捉えた動画にはスタッフが毛布でコアラを包み、ツリーから離そうとする場面が映っている。クリスマスツリーの居心地が良かったのだろうか、コアラが低い声で唸っている音も聞こえる。

テイラーさんに“ダフネ(Daphne)”と名付けられたこのコアラは、3~4歳の若いメスだったそうだ。ディーさんはダフネが民家に侵入した理由を「今の時期だとまだそれほど暑くないので、日陰を探してやって来たとは思えません。コアラ好奇心旺盛で、興味があるものを見つけて『近くで見てみたい』と思ったのかもしれません」と推測している。

ダフネは外に連れ出されると、近くの茂みに生えていた木にかえされた。アマンダさんは「今回のことは忘れられない経験ですね。今でもダフネがまた近くまで来ていないか探しています」と話している。

画像は『ABC News 2020年12月3日付「Adelaide family returns home to find koala perched on Christmas tree in lounge room」(Supplied: Amanda McCormick)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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