自身の受験本も出版している京大卒プロ麻雀士・松嶋桃さんへのインタビュー第2弾。

今回は、高校時代の過ごし方〜大学受験期までをご紹介。

京大・法学部に現役で合格した松嶋さんの、受験期の勉強法やモチベーションの保ち方、さらには息抜きの方法まで伺った。

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徐々に遊びの質が変わっていきました


中高一貫校のため、高校受験をすることなく高校生を迎えた松嶋さん。

高校時代はどのような生活を送っていたのだろうか。

ー高校生というと、遊びたい盛りだと思いますが、松嶋さんはどのようなライフスタイルを送られていましたか?
元々高校受験がなかったので、中学の終わりから高校時代が突入している感覚でした。
高校1年生からテストの順位が出るようになったんですよね。大概よろしくなかったんですが、それでも特に気にすることなく遊んでいました。
ただ、進学校だったので、だんだん空気感が変わってくるんですよね。文理選択や志望校を決めたりみんなが塾に行き始めたり・・・。
今までは放課後どっか行こうよって行っていたのが、テスト前だから自習室行こうよって言い出して・・・(笑)みんながいくから私も行くってい感じでついて行っていたんですが、これに関しては本当に学校と友達に助けられましたね。1人だったら絶対にやらないので・・・。周りに流されていくうちに、テストの点数が上がっていくのも楽しかったです。
そういう意味で言うと、高校時代、遊ぶことは遊んでいたんですが、徐々に遊びの質が変わってきましたね。放課後マックに寄り道しても、そこで問題を出し合うとか、将来の話をするようになって、勉強することを思い出すようになりました。

ーその中で、本格的に受験勉強を始めたのはいつ頃ですか?
ちゃんとし始めたのは、高2の終わりですね。

ー京大法学部に進学されていますが、京大を目指し始めたきっかけはありますか?
志望校を決めましょうとなった時に、元々文系だったので、文系というのは決まっていました。あとは、金銭的な面で、できたら国公立でということだったので、地元ですし名古屋大学を最初は考えましたね。ただ、名古屋から出たいなという思いから、親に相談したら、東京は遠いけど、京都だったら良いよと言われ、そこで初めて京大に興味を持ち始めました。
そこから、京都で大学生活送ったら楽しそうだなと思い、とりあえず法学部って書いておこうというのが最初でしたね。この時はまだ『事の重大さ』には気がついていませんでしたが・・・(笑)

ーその中で、法学部を選んだ理由は何かありますか?
特に弁護士や国家公務員を目指していた訳ではなく、将来色々な選択肢が広がりそうという点で法学部にしていました。

今が苦しいということを前提として持たない

 無事に志望校も決まり、本格的な受験勉強がスタート。

受験生」となってからの日々は、どのようなものだったのだろうか。

ー受験勉強を始めてから、毎日どのくらい勉強していたんでしょうか?
寝てる時以外全部と言えるくらい、本当にずっと勉強していました。
ごはん食べている時も、さっきまでやっていたことをどれだけ思い出せるだろうと考えていたり、側から見たら勉強していなさそうな時も、常に頭を休めずに動かしていましたね。
机に向かう時間は、どちらかというと作業時間。ベッドの上で見れるものを作る時間でした。私、机に向かうことが凄く嫌いだったので、机に向かわなくてもできる勉強方法を編み出そうと思って工夫していましたね。
数学の問題はちゃんと腰を据えて書き出さないとダメですが、それ以外のインプットは机に向かわずにやっていましたね。

ー「勉強」と聞くと、どうしても机に向かう姿をイメージしてしまいますが、そうではなかったんですね。
勉強=机に向かうという概念を取っ払っていました。机に向かって勉強となると、『今は机無いから勉強できないんだよね』って言い訳ができちゃうんですよ。なので、机なくても勉強できると自分を追い込むことで、24時間いつでも勉強できる姿勢でいられましたね。

ー朝から晩まで毎日勉強する中で、もうやりたくない!といったことはなかったのでしょうか?
勉強が嫌で丸一日何もしなかったといったことは記憶にないですね。嫌になる手前で自分をコントロールしていました。そのために机に自分を縛らなかったし、見たいテレビは見ていましたね。

ー毎日勉強する中で、どのようにしてモチベーションを保っていたんでしょうか?
進学した後を思い浮かべてみることですかね。京都で一人暮らししたら楽しそうだな、とか、何か新しい世界が待ってるなということを考えていました。
あとは、今が苦しいということを前提として持たないようにしていましたね。
『今これだけの時間でこんなに覚えられるということは、将来役立ちすぎちゃう』といったように、自己肯定感を高めたり、こんなにやることがある時期って、今しかないと思い、割と楽しんでいましたね。
あとは、やってダメだったらそういうもんだなって思っていました。ダメだったからといって死ぬわけでもないので。今面白い環境に置かれているなと自分を俯瞰して見ることで、1年くらいこういう時期があっても良いよねって思った記憶があります。
もちろん浪人は嫌でしたが、万が一浪人しても予備校代がタダになるように、模試で良い点数取っておこうといった準備はしていましたね(笑)
そういって追い込まれないようにすることが大事かもしれないです。

ー受験勉強中、何か息抜きはしていましたか?
家族や友達など、人と話すことですかね。勉強するときも、自分の部屋に籠ることはなくて、家だとリビング、予備校だと食堂など、人がいるところでやっていました。
いわゆる「受験生感」を出したくなかったんですよね。それをやると、自分が追い込まれそうで・・・。
なので、あえて家族がテレビを見ている中でたまにテレビをチラ見しながら勉強することもありました。家族は、私が本当に勉強しているのか疑っていたかもしれませんが・・・(笑)
ガッッてやって息抜きをするというよりは、無理のない体制の勉強方法を自分なりに研究して続けていましたね。
その中で最大効率を発揮していくという考え方でした。

 次回、松嶋さんインタビュー最終回となる第3弾では、科目別の「松嶋流・勉強法」について紹介する。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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