2020年1月にNHKで放送された柄本佑主演ドラマを映画化した『心の傷を癒すということ《劇場版》』より、森山直太朗の主題歌入り予告映像、ポスタービジュアル、場面写真が解禁された。

【動画】森山直太朗の主題歌入り『心の傷を癒すということ《劇場版》』予告編

 1995年阪神・淡路大震災時、自ら被災しながらも、被災者の「心のケア」に奔走した若き精神科医・安克昌氏。本作は、当時の記録をつづった同氏の著書「心の傷を癒すということ 神戸…365日」(第18回サントリー学芸賞受賞)を原案として、NHKでドラマ化された本編を再編集した劇場版となる。

 実在の人物をモデルにした主人公・安和隆を演じるのは柄本。その彼を支え続ける妻・終子役には尾野真千子。また、和隆の父を石橋凌、母をキムラ緑子、兄を森山直太朗、弟を上川周作が好演。さらに、濱田岳、濱田マリ、近藤正臣と、実力派俳優たちが脇を固める。主題歌は、兄役の森山が手掛けた「カク云ウボクモ」。森山にとって同曲は、自身が出演した映画に初めて書き下ろした楽曲となる。

 幼少期に自分のルーツが韓国にあると知って以来、自分は何者なのか模索する安和隆(柄本)。やがて、人の心に関心を持ち、父(石橋)に猛反対されるも精神科医の道を志す。そんな中、映画館で出会った終子(尾野)と恋に落ちる。精神科医となった和隆は、終子とおだやかな家庭を築いていた。

 しかし、第一子が誕生してまもなく、大地震が神戸の街を襲う。和隆は避難所で多くの被災者の声に耳を傾け、心の傷に苦しむ人たちに寄り添い続け、「心のケア」に奔走する。5年後、街は徐々に復興を遂げ、和隆も新しい病院に移り理想の医療に燃えていた。そんなある日、和隆にがんが発覚する。

 予告映像は、柄本演じる和隆が、「安といいます。安心の“安”です」と自己紹介するシーンからスタート。その後、精神科医の道に進みたい和隆と父・哲圭(石橋)の口論、最愛の人・終子との出会い、新しい家族の誕生、そして阪神・淡路大震災が発生する場面へと続く。後半では、和隆が被災地でさまざまな人々の心のケアに奔走していく姿が映し出され、最後は「心のケア」とは何かを理解した和隆が柔らかな笑顔を見せる姿で締めくくられている。

 ポスタービジュアルは、白衣に身を包んだ和隆(柄本)が、優しい表情を浮かべながら診察室の椅子に腰掛けている姿を切り取ったもの。横には「誰も、ひとりぼっちにさせへん」というコピーが添えられている。誰からも愛され頼りにされた安先生の診察を受けに行ったような気分になれる、温かみのあるビジュアルに仕上がっている。

 映画『心の傷を癒すということ《劇場版》』は2021年1月29日より全国公開。

『心の傷を癒すということ《劇場版》』メイン写真 (C)映画「心の傷を癒すということ」製作委員会