日本の自動車保有台数は8000万台を超えており、人口当たりの自動車保有率で言えば、中国を優に上回っている。しかし、日本では中国の大都市のような深刻な渋滞問題は発生していない。それはなぜなのだろうか。中国メディアの捜狐は10日、「日本はどうして渋滞が起きないのか」を分析している。

 記事はまず、中国の渋滞問題の理由を分析。経済発展で国民が豊かになり、自動車保有台数が増えたためと指摘した。そのうえ人口密度も高いので渋滞していると伝えたが、「日本を見れば、人口当たりの自動車保有率や人口密度が高いからといって、必ずしも渋滞が起きるとは言えない」と指摘している。確かに、人口密度や自動車保有台数からすれば、日本は中国より渋滞していておかしくないはずだ。

 では、なぜ日本では渋滞が少ないのだろうか。その理由としてまず考えられるのは「民度の高さ」だと指摘。記事は、日本人の「ルールを守る国民性」が大きく影響していると認めている。交通ルールを守れば、交通がスムーズに、また安全になると考えるのは自然なことだ。この良い習慣は後天的に身につけられるものなので、中国人も真似て「自分を変えることはできる」としている。

 また、それ以外にも「公共交通網の発展」と関係していると分析。確かに中国でも近年は地下鉄などの公共交通機関が整備されたが、電車や鉄道はあまり日常的に使われる交通機関ではない。

 中国も渋滞問題を解決するため、自動車購入規制や通行制限などの対策を講じ一定の効果は見られてきたが、解決には至っていない。道路をまたぐ巨大バス構想もあったが、実現しないままとなっている。中国の自動車保有台数は今後ますます増えると見られ、根本的な解決方法が求められているのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

深刻な交通渋滞が起きない日本、「結局は民度ということか」=中国