
先日、掲示板2ちゃんねるではこんなことが話題になっていました。
何気なくWi-Fiの電源落とした結果wwww 電源落とした瞬間1分ほど隣の住人の部屋から悲鳴やらうめき声やら聞こえてきたwwそれじゃあ、怒りが収まらなかったのか、この俺に文句つけに来やがったwwww
犯罪だから警察にダンクしとけ
こういうのって電気や水と同じで犯罪にあたらんのかねー パソコンからネットへ接続した際のIPとかで特定可能だろうし
不正アクセス禁止法だ
割とマジで犯罪 通報しろ
と、掲示板の中では「犯罪に間違いない」というムードですが、本当のところはどうなのでしょうか? 実際に弁護士の方にお話しを聞いてきました。
■Wi-Fiのただ乗りは犯罪になる? 答えは意外にも……「犯罪にはあたりません」!?
今回お話しを聞いたのは『法律事務所アルシエン』の弁護士、清水陽平さん。
「ネットではWi-Fiのただ乗りは犯罪にまちがいない」という論調ですが、本当のところはどうなのですか?
問題の争点となるのは、窃盗罪と不正アクセス行為の禁止等に関する法律(以下「不正アクセス禁止法」)にあたるかどうか、という点ですが、結論的にはいずれも犯罪として成立しません。
えっ!? 本当ですか?
窃盗罪は「他人の財物」を盗むことが罪とされるものです。そうすると、他人のWi-Fiにタダ乗りすることも問題といえそうな気もします。しかし、「財物」というのは原則は有体物を指すとされています。例外的に電気は財物とみなされていますが、wi-fiは電波ですから有体物でも、電気でもありません。したがって、窃盗罪の対象になり得ないということになるのです。
■パスワードをかけていないWi-Fiは不正アクセス禁止法にも抵触しない!
窃盗罪には問われないのですね……。 「不正アクセス禁止法」に関してはどうなのでしょうか?
不正アクセスに該当する行為というのは、簡単に言うと、以下の2種類となります。
つまり、この法律の対象になり得るためには、wi-fiルーター自体にセキュリティをかけておくことが大前提として必要になります。Wi-Fiにタダ乗りをする場合、おそらくルーターにセキュリティをかけていないことからタダ乗りされている状態であると思われるので、そもそもこの法律の対象外となります。
■今後の法整備も難しい。自分で自分を守ることが一番大切!
ちょっと心配になってきました。今後、Wi-Fiのただ乗りを規制するような法整備は行われるのでしょうか。
Wi-Fiをセキュリティなしで使用している場合、“ただ乗りを許している”と評価することも可能なわけです。違法化するならば、「必ずセキュリティをかけなければならない」という義務を作る必要があるように思われます。
しかしそうすることは現実的ではないように思われるので、法制化するということも難しいのではないでしょうか。
つまり、“自分の身は自分で守る”ならぬ、“自分の電波は自分で守る”ことが大切なわけですね。自分のWi-Fiに他人がただ乗りして犯罪予告などに使われることも考えられます。自宅やポケットWi-Fiなどをセキュリティをかけずに使っている人はもう一度セキュリティを見直してみてはいかがですか?
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