愛には様々な形がありその対象は人によって異なる。中には人間や動物など生命が宿っていない、「物」に性的に惹きつけられる「対物性愛者」も存在する。これも多様性の1種である。
このほどロシアから、ブリーフケースと結婚したという女性のニュースが届いた。その女性は5年前にブリーフケースを購入して以来ゆっくりと恋に落ち、愛を育んできたという。『Oddity Central』などが伝えている。
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幼い頃から物に特別な思いを抱いていた女性
ロシアのモスクワに住み、保育園の先生をしているというレイン・ゴードンさん(24歳)は、幼い頃から自分の周りの物には全て魂があると信じていた。
その思いは、成長するとともに強くなり、レインさんは10代前半の頃、故郷にできた新しいショッピングセンターに恋してしまった。
しかしその思いを誰にも言うことはできなかった。一般的には人は人を愛するものだ。恋愛対象が「物」だというのは稀であり、それが万人に受け入れられないことを彼女は知っていたのだ。
だが、レインさんの物に対する愛情は止まらなかった。そして2015年8月、“運命の相手”に出会ったのだ。
ブリーフケースと恋に落ちる
レインさんは、5年前に写真撮影の小道具を買おうと店に出向いた時、金属製のブリーフケースを見つけ、とても惹かれた。
なんて素晴らしい外観なのだろう、とその時は思いました。でも、それだけでした。その後、私たちがここまでの関係になるとは思ってもいませんでした。
レインさんは、購入したブリーフケースを「ギデオン」と名付けた。
もともと金属や銀製のもの、鏡などが大好きなレインさんは、手元に置いたギデオンにゆっくりと恋をしていったという。
ギデオンは私の心をドキドキさせてくれます。時が経つにつれてギデオンへの思いが強くなっていきました。でも、周りの人は私が病気で、治療をするよう求めます。
周りに理解されずにいたレインさんだが、ギデオンを購入してから3か月後にはギデオンとカップルになった。
今年6月にギデオンと結婚
今年6月、順調に愛を育んでいたレインさんとギデオンは結婚した。
正式な結婚ではないが、招待した友人や家族の前でギデオンとの永遠の愛を誓ったレインさんは、この特別な儀式によってギデオンとの関係が新たなレベルに移行したことをとても喜んでいる。
She met Gideon after purchasing him at a hardware store 💼❤️
— LADbible (@ladbible) December 14, 2020
実はレインさんは、2017年には人間の男性との交際経験もあるという。しかし結局、2年後には破局してしまった。
その理由は、レインさんが対物性愛者であることを男性が知ったからだそうだが、レインさん自身も生身の男性とはギデオンほどに繋がることができないということを自覚したからだった。
人間の彼とギデオンのどちらかを選択しなければならない状況に直面したので、ためらわずにギデオンを選びました。私は「物」という呼び方があまり好きじゃありません。実際には、ギデオンは人よりも優れています。ギデオンと私はいつも触れ合って、一緒にいます。結婚初夜も、キスとハグをシェアし、今はより多くの時間をともに過ごしています。哲学的な会話をすると3時間ほどになることもあるんですよ。
そう語るレインさんの表情は幸せに満ち溢れている。これらかもギデオンとお幸せに。
written by Scarlet / edited by parumo
全文をカラパイアで読む:http://karapaia.com/archives/52297519.html
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