全国でも同様の事例は多いはず。

新潟県北部の離島「粟島」と本土を結ぶ航路の存続を目的として、2020年12月18日(金)、粟島浦村がふるさと納税制度を活用したガバメントクラウドファンディングを開始しました。

粟島汽船が運行するこの航路は、約350人が暮らす粟島と本土とを結ぶ唯一の交通機関です。人の行き来のみならず、本土から島民の生活物資の運搬や、島の海産物を本土へ送るといった役割を担っているといいます。しかし2020年は新型コロナウイルスの影響でイベントの中止などが相次ぎ、観光客が激減。粟島汽船は財政危機にあるそうです。

粟島浦村も観光客や帰省客に対し、旅行の見直しや延期を呼び掛けている状況です。というのも、粟島は無医村で医師が常駐していないため、新型コロナウィルス感染者が発生した場合、集団感染につながる恐れがあることから慎重になっています。12月現在も来島者に対し、来島2週間前から帰島まで毎日2回の検温・体調記入などへの協力を求めています。

なお、粟島汽船は岩船港と粟島を結ぶカーフェリーの運航は継続しているものの、新潟港発着の高速船については2020年度の運航を休止しています。

寄付金の募集期間は2021年2月19日(金)まで、目標金額は1000万円です。粟島汽船は「今後の収入も絶望的な状況」としており、村は集めた寄付金を粟島汽船への支援に使うとしています。

※一部修正しました(12月23日10時10分)。

粟島汽船のイメージ(画像:新潟県)。