いよいよ大掃除の季節。合わせて、今使っていないモノの整理をすれば、自由な空間が広がり、使い勝手もよくなります。
でも、いざ整理しようとしても、まだ使えそうなモノだから…となかなかできないもの。
そこで整理収納アドバイザーの山口真未さんに、ご自宅の下駄箱を例に処分するモノの判断基準、掃除法、整理したあとの収納法を解説してもらいました。
さすが整理のプロ!自由になる空間も広がり、暮らしやすさもアップしています。ぜひ参考に!
大掃除は手放すべきものを整理するチャンス!下駄箱を例にプロが徹底解説今、使っていないモノを取り除けば、使い勝手が格段によくなる!
整理収納アドバイザーとしてお伝えしている整理の意味は、「不必要なモノを取り除くこと」です。不必要なモノと言われると難しく考えてしまうかもしれませんが、「不必要=必要ではないモノ=あなたが今使っていないモノ」と考えればどうでしょうか。1年以内に使った記憶がないモノで、これから使うかどうかもはっきりしていないモノをそこから取り除きます。
そうすれば、確実にそこに収まるモノの数が減り、見た目もスッキリします。
使っている、もしくは使うモノだけが収まっていて余分なモノがない分、使い勝手も格段によくなります。
まず下駄箱から全部出して、持っているモノの量を一目で把握
掃除をするにしても整理にしても、ひとつずつ靴を避けて拭いて見直すのではダメ。一度思い切って全部下駄箱から出してみましょう。
そうすれば、今持っているモノの量を一目で把握できますし、拭き掃除も障害なくすぐに終わらせることができます。靴は内部にたまっている湿気を放出するため半日ほど日陰に出して干しておくといいですね。
全部出したらまず下駄箱をアルコールで拭き掃除して換気・乾燥!
靴やグッズを全部出したら、まずは掃除から始めましょう。
砂や小石などが落ちているはずなので、まずは軽くほうきで掃き出してから、捨ててもいい布(ウエスなど)にエタノールやパストリーゼなどのアルコール類を吹き付けて拭いていきます。
下駄箱の扉は、普段から意識して開ける時間をつくるといいのですが、されていないお宅が多いのではないかと思います。そのため、換気ができず、靴についた雑菌や汗、カビの胞子などが繁殖しやすい状態になっています。掃除には、手の消毒にも使われるような除菌力のあるアルコール系がおススメです。ささっと拭きたいときには、市販のアルコール除菌シートを使用してもいいですよ。
拭いたら、しばらく下駄箱はそのまま換気と乾燥をさせましょう。その間に整理をしていきます。
使う人ごとに靴を分けて整理するとスムーズ!
こちらは、今回手放した靴です。普段から整理はしているつもりですが、それでも毎回何かしら手放すモノが出てきます。
おすすめは、お父さん、お母さん、子どもなど、まず使う人ごとに靴を分けてからそれぞれ使っていない靴を取り除いていく方法です。
デザインは気に入っているけれど、足の指が当たって痛いから履いていない。高かったけれどヒールは子どもが産まれてから履くことがなくなってしまった。新しい靴を買ったから本当はなくてもいいけれど、壊れていないし何かに使えるかも…など、何かしら言い訳をつけて履かずに取ってあるだけの靴はありませんか?
悩むときには、今日からその靴を履きますか?と自分に問いかけてみてください。答えがNOならば手放してもいいと思います。今のあなたに相応しい靴だけを残してあげてください。
ご家族の分は、勝手に捨ててしまうと後から揉め事に発展してしまうこともあります。それぞれにまとめた状態で見てもらい、ご自身で判断してもらうようにしてください。
選別が終わったら、必要な靴だけを人別に棚を決めて下駄箱に収納
選別して残された靴を下駄箱に収めていきましょう。背の高いお父さんは高めの棚に、高いところは手が届かないお子様は下の棚になど、それぞれの背の高さに合わせて、なるべく使いやすい場所(目線から腰の位置までが一番使いやすいと言われています)へ収めていきましょう。
人別に棚を決めてあげるとより使いやすくなります。
今回は、靴だけではなく一緒に下駄箱に入れてあるお手入れグッズや子どもの遊びグッズ、クルマのお手入れグッズなど靴以外のモノもまとめて出して整理をしました。
クルマのお手入れグッズは、夫が使うモノなので、より高い場所へ移動したり使いやすい場所を意識して配置し直しました。
今までぎゅうぎゅうだった下駄箱でも、隙間が目立つようになるかもしれません。でも、それでもいいのです。今すぐ無理に収める必要はありません。自分に新しい靴を買うときのために空間をとっておいてもいいですし、子どものヘルメットやいざというときの緊急避難袋など、靴ではないモノを収めてもいいと思います。
これで掃除と整理は完成です。
掃除とセットでモノの見直しをすると、自由な空間が広がっていく!
今回はわが家の下駄箱の整理を例にお届けしました。整理を行ったことにより、棚1列と半分ほどの空間のゆとりが手に入りました。大掃除だけではなく、普段から掃除をするときにセットで一緒にモノの見直しをする、つまり整理をする癖をつけると、あなたの家はどんどん自由になる空間が広がり、住みやすくなっていくはずです。
掃除と整理は一緒に。いつもよりも大掛かりな掃除をする機会が増えるこの時期に、試してみてくださいね。
●教えてくれた人/山口真未さん
整理収納アドバイザー。片付けられる仕組みができていれば、散らかしてもすぐにきれいな状態に戻せるという信念のもと、その仕組みづくりを研究中。色彩能力検定級3級、アロマテラピーアドバイザーも保有
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