EFLカップ(カラバオ・カップ)準々決勝、アーセナルvsマンチェスター・シティが22日にエミレーツ・スタジアムで行われ、1-4で快勝したシティが準決勝進出を果たした。

ラウンド16でリバプールを破ったアーセナルだが、直近のプレミアリーグでは5敗2分けの7戦未勝利と大不振に陥り、アルテタ監督の進退問題も騒がしくなっている。今週末にチェルシーとのダービーを控える中、直近のエバートン戦からメイトランド=ナイルズ、エルネニー、セバージョスの3人を除く8人を入れ替え[3-4-3]の前線はウィロック、ラカゼットマルティネッリが並んだ。

一方、同じプレミア勢のバーンリーを破った3連覇中の王者シティは、直近のリーグ戦でサウサンプトンに競り勝って3試合ぶりの白星。その勢いに乗って臨んだアウェイゲームではルベン・ジアス、カンセロ、ロドリベルナルド・シウバを除く先発7人を入れ替え、1トップのガブリエウ・ジェズスの下にマフレズ、ベルナルド・シウバフォーデンと3人のレフティーを並べた。

互いにリーグ戦から大きくメンバーを入れ替えて臨んだ中、開始早々にスコアが動く。3分、フォーデンのパスに抜け出したジンチェンコが左サイド深くで折り返すと、完全にボールウォッチャーとなった相手守備の隙を突いてニアに飛び込んだジェズスが難なくヘディングシュートを突き刺した。

敵地で早々にリードを手にしたシティは以降も左サイドを起点に相手を押し込んでいき積極的に2点目を狙う。ボールホルダー、ボックス内に入っていく選手への対応がルーズなアーセナルに対して良い距離感、良いタイミングでスペースを使い、積極的にシュートシーンを作り出す。その中でマフレズ、フォーデンと際どいシュートを放ち、22分にもCKの場面で完全にフリーのラポルテに決定機も決め切れない。

ここまで防戦一方の展開が続いたアーセナルも前半半ばを過ぎて徐々に相手陣内深くでプレーか可能となると、最初の枠内シュートをゴールに結びつける。31分、ボックス左ライン際でマルティネッリがマイナスに入れたクロスをゴール前のラカゼットが巧みなヘディングで合わせた。

その後、前半終盤には再び攻撃のギアを上げたシティが41分にオフサイドラインの味方をオトリにうまく最終ラインと入れ替わったジェズスに絶好機も、ここはGKルナルソンの圧巻のワンハンドセーブに阻まれ、前半は1-1のイーブンで終了した。

迎えた後半、アーセナルは前半終了間際に相手GKと交錯して足を痛めていたマルティネッリが後半もピッチに立ったものの、立ち上がりの49分にプレー続行不可能となりペペが緊急投入される。

このアクシデントで嫌な空気が漂う中、シティが畳みかける攻めで一気に突き放した。まずは55分、ボックス手前の好位置で得たFKの場面でキッカーのマフレズが左足で直接狙うと、壁のギリギリ横を抜けたシュートに対してGKルナルソンがパンチングを選択した結果、正面のボールをうまくはじき切れずにネットに吸い込まれた。

さらに59分には自陣からのロングカウンターで左サイドのスペースに抜け出したフェルナンジーニョからのクロスに反応したフォーデンがややオフサイド気味だったものの、そのまま抜け出して絶妙な左足のチップキックで流し込んだ。

これで完全に相手の心を折ったアウェイチームは73分にも右CKのショートコーナーからフォーデンが入れた左足のクロスをゴール前でフリーのラポルテが頭で合わせ、決定的な4点目とした。その後、ジェズスとロドリを下げてアグエロ、ウォーカーと各選手のコンディションに配慮したメンバー交代を行った。

一方、ホームで相手に圧倒される体たらくとなったアーセナルはエルネニー、ラカゼットを下げてスミス=ロウ、バログンと若手をピッチに送り込み、敗退を受け入れてリーグ戦に切り替えた戦い方にシフト。

試合終盤にかけてはシティがペースを落としたことで、ペペに2度の見せ場が訪れたものの、GKシュテッフェンの好守などもあり、後半にゴールを挙げることはできず。この結果、敵地で完勝の王者シティが順当に準決勝進出を決めた。

また、同日行われた準々決勝のもう1試合、ブレントフォードvsニューカッスルは、ホームのブレントフォードが1-0で勝利。チャンピオンシップ(イングランド2部)のブレントフォードがプレミア勢を撃破し、4強入りを果たしている。

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