ディプロマット・ジャパン株式会社(本社:東京都大田区 、代表取締役社長:高橋 真)は、「金庫市場における2020年総括と2021年展望」レポートを発表いたしましたので、お知らせいたします。

  • コロナ禍で高まる危機意識と安全対策|金庫市場に関する2020年総括と2021年展望レポート
 2020年はコロナショックという世界的なパンデミックが発生し、「突然何が起こるかわからない」という心理から人々の安心・安全への意識が高まった1年でした。

 これに伴い、物理的な安心・安全を担保する金庫とその業界にも様々な影響があり、2021年以降はさらなる変化が予測されます。本レポートでは、2020年の金庫市場のトレンドとともに、2021年度以降の展望を発表いたします。
  • 2020年の金庫市場はダウントレンド
 近年、防災の危機管理や情報管理の意識向上によって、金庫の需要は拡大しています。しかし、2020年を振り返ると、金庫市場としては、ダウントレンドであったと言えます。理由の一つは、コロナ禍における需要の優先順位として、マスクや手指消毒剤等の感染対策商品をはじめ、テレワーク用のノートPCやネットワーク機器、更にはワークチェアデスクなど家具関連への関心が高くても、金庫の購入は後回しとなった側面がありました。

 また、金庫の購入は、ECより実店舗で現物を確認して購入することも多いのですが、コロナの影響により店舗へ行く機会が減ったことで、購買率が下がったという理由もあります。

 上記は、一部ホームオフィスを含む主に一般家庭向け金庫の話ですが、法人向け金庫に関しては一部の市場向けに大きな影響がありました。ホテルの客室用金庫の需要です。ホテルのオープンが延期されたり開業計画自体が中止になったりする中で、それに伴った金庫の設置も落ち込みました。

 一般家庭向けや法人の側面において、コロナ禍における金庫市場は全体を通してダウントレンドになったというのが実態です。
  • タンス預金の需要増加やテレワークの普及により2021年以降は金庫需要が増加傾向に
 金庫は耐火、防盗と大きく2つの機能に分かれており、これら2つを兼ね備えているタイプもありますが、基本的には用途によってこれらの機能で選ばれます。対象としては、多額の現金や有価証券といった資産的価値が高いものを中心とした保管と、権利書や貴重な書類、ハンコ等を安全に整理・保管し、火災の消失からも守る用途となります。

 さらに、個人では紛失や散逸してしまうと困る書類や写真、思い出の品などの保管のための利用も上位を占めます。近年増えつつある傾向として目立つのは、“終活”としてご自身が亡くなった時、遺族の方の探す手間にならないよう、金庫にまとめて保管するというケースです。

 また、この何年かで金庫の需要を高めた大きなきっかけは2011年の東日本大震災です。この時の津波で建物が破壊され、多くの貴重品が流されました。しかし金庫に保管されていた方もおり、被災地で警察に届けられた金庫は約5,780個にのぼります。そして中から回収された現金は約28億円におよび、そのうちの99%以上が預金通帳や権利書とともに持ち主へと返還され、日本はモラルが高い国であると海外でも称賛されました。

 東日本大震災だけでなく、大きな自然災害は世間の防災意識を高めるとともに、金庫の需要も増加させます。しかしそれでも自宅に金庫がある方は全体の約10%と、多くはありません。前述したように、今年はコロナ禍によって市場は拡大しませんでしたが、中期的には世相への不安、情報管理の重要性、低金利や高齢化による“タンス預金”への需要増などで、金庫の需要も増えるでしょう。

 金庫の普及率を地域別でみると、首都圏より地方のほうが高い傾向にあります。これは、地方のほうが住民年齢が高いという背景もありますが、もう一つ見逃せないのは戸建てとマンションの建築率の違いです。

 地方の多くの住居は戸建てです。戸建ては集合住宅であるマンションよりはセキュリティが甘くなるため空き巣に入られやすく、そのため戸建てのほうが金庫の普及率が高くなります。

 そこで注目されるのが、テレワークの浸透による地方移住者の増加です。移住自体が爆発的に増えると予想はされていませんが、少なからず金庫の需要増にも影響すると考えていいでしょう。

 実際、当社が行なったテレワークを実施する企業で働く経営者を対象にしたリサーチでは、「Q5.あなたは、セキュリティ対策のために、社員に対し金庫などによって機密書類や重要書類の管理を徹底させることは重要だと思いますか。」(n=100)と質問したところ、8割以上の経営者が「セキュリティ対策のために、社員に対し金庫などで機密書類や重要書類の管理を徹底させることが重要」と回答しています。
Q.あなたは、セキュリティ対策のために、社員に対し金庫などによって機密書類や重要書類の管理を徹底させることは重要だと思いますか。
 また、同様にテレワークをする会社員に対して、「Q5.あなたは、セキュリティ対策のために、会社側が社員に対し、金庫などによって機密書類や重要書類の管理を徹底させることは重要だと思いますか。」(n=112)と質問したところ、こちらも約9割の会社員が「自宅でも金庫などでの機密書類・重要書類の管理の徹底が重要である」と回答するなど、経営者・会社員両側面において、セキュリティ対策のための「金庫」の需要が増加していることがわかります。
Q.あなたは、セキュリティ対策のために、会社側が社員に対し、金庫などによって機密書類や重要書類の管理を徹底させることは重要だと思いますか。
  • PC保管などパーソナルセーフ型小型金庫が本格的な金庫普及の足掛かりか
 日本では、金庫の普及率は高くないと述べましたが、海外の事情は大きく異なります。たとえば韓国では日本よりセキュリティ意識が高く、金庫の普及率は日本より上であり、金庫メーカーや金庫店自体も多く、日本より金庫が身近な国となっています。

 また、大国のアメリカや中国も、日本より金庫の普及率が高く、金庫が身近な国となります。逆にいえば日本は金庫が少ない国で、これは犯罪が少なく治安が良い安全な国であるとも言えるでしょう。日本は世界一自動販売機が多い国であり、その理由は海外に比べ圧倒的に自販機内のお金を狙った犯罪が少ないからなのですが、金庫にも同じ理由が当てはまると言えます。

 安全な国であるということにも関連しますが、日本で金庫が一般家庭に普及しない理由は、金庫を持つことの重要性やメリットを想像できていないからとも考えられます。災害があった際に需要が伸びるのは、その時になって初めて「もしも」のことを想像するからなのです。

 今回のコロナ禍は、その「もしも」を想起するきっかけとなり、現在市場では簡易型の安価なパーソナル金庫の販売が増加しています。今後自宅でのテレワーク化が進み、重要書類、ノートPC、タブレット端末、記憶媒体等々の確実な管理・保管の必要性が増すに伴い、適切な容量と耐火機能を持った、安心・安全を担保でき、自宅に違和感なく置ける金庫をご提案することが、今後の金庫メーカーに求められる役割と考えます。
  • 会社概要
会社名   :ディプロマット・ジャパン株式会社(http://diplomat-jpn.com/
代表者   :代表取締役社長 高橋真
所在地   :東京都大田区西蒲田7丁目48-3 大越ビル8階
主要取扱商品:各種金庫、保管庫の販売
設立    :2012年7月30日
資本金   :995万円

配信元企業:ディプロマット・ジャパン株式会社

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