外国につながりのある子ども達のための写真ワークショップ「横浜インターナショナル・ユース・フォト・プロジェクト」に参加した10代の若者達が、ワークショップで撮った作品をまとめた写真集の発行を準備しています。
神奈川県横浜市を拠点に活動するワークショップの主催団体「Picture This Japan」は、2021年1月末までにこの写真集の印刷に必要な資金を集めるため、事前購入による支援を募っています。
神奈川県横浜市を拠点に活動するボランティア団体「Picture This Japan」は、2020年度で5年目を迎えた、外国につながりのある子ども達のための写真ワ ークショップ「横浜インターナショナル・ユース・フォト・プロジェクト」で制作された作品をまとめた写真集を、2021年4月に発行する予定です。
行政の助成金を活動資金として得たものの、きちんとした書籍に編集し、きれいな冊子として印刷するためには資金が足りません。そのため、Picture This Japanでは、2021年1月末までに必要な印刷資金を集めるために、写真集の事前購入による支援を募るためのサイトを立ち上げました。
「前売り」によって出版資金を集めています。
写真集の前売りによる支援の募集は2021年1月末までです。
それまでに必要な資金が集まらない場合は、通常の写真集等の印刷に使われるオフセット印刷を断念し、オンデマンド印刷での発行に切り替える予定です。しかし、オンデマンド印刷はオフセット印刷に比べ、著しく品質が劣ります。きちんとした印刷品質・紙質の写真作品集を世に出したい、前売りで応援してくださった方々にきれいな本を届けたいと願っています。
また、資金が十分に集まった場合の印刷部数は400部を予定していますが、1月末までの前売り分だけで無くなってしまい、4月以降に一般販売はできなくなる可能性もあります。
事前購入による大勢の方の応援をお待ちしています!
※事前購入によるクラウドファンディングはこちら
https://picturethisjapan.square.site/
過去にワークショップに参加した若者達が編集
高校生や大学生になった、過去にワークショップに参加した10代の若者達が、大人のボランティアと協力して写真集編集委員会を結成し、発行に向けさまざまな準備に取り組んでいます。「若者たちには世の中がどのように映っているのか」、「私とはどんな存在なのか」など、自分たちが伝えたいことを盛り込むよう、写真集のコンセプト・書名の立案、冊子の構成、文章の翻訳から広報活動まで、全てに10代の若者達が携わっています。
- 自分が小学校の頃、他にも自分のような子がいるということを知っていたら良かったから、全国にいる外国にルーツを持つ子ども達に、この写真集を通して伝えたい!
- 私達は普通に生活している社会の一員であることを知ってもらいたい。
- 多様化する社会をビジュアル化するために、この写真集を教材として使ってほしい。
写真集のタイトル
写真集のタイトルは『横浜 (koko) — the views』。
「横浜」にアルファベットで「koko」と振った読みには、「此処」と「個々」二つの意味をかけています。
写真集に込めた思い
- 活動の存在を知ってほしい。
- 私たちの日常を見てほしい。
- 違う視点から見る面白さを伝えたい。
- このワークショップが今後も続いてほしい。
写真集概要
帯の推薦文はSHELLYさんが!
10代の純粋な目に映る世界をシェアしてくれてありがとう。
10代の私が思ってた気持ちを表現してくれてありがとう。
神奈川県横浜市出身で、自身も外国につながるルーツを持つSHELLYさんの、思いのこもった熱い言葉に編集委員会のメンバー達も思わず目頭が熱くなりました!
「横浜インターナショナル・ユース・フォト・プロジェクト」とは
「横浜インターナショナル・ユース・フォト・プロジェクト」は、横浜を拠点に活動するボランティア団体「Picture This Japan」の前身のグループが2016年に始めた、子どもたちを対象とした写真ワークショップです。
“ハーフ”や“移住ルーツを持つ人”など、何らかの外国につながりのある10代の若者達が素でいられる環境づくりと、写真をツールとした表現活動を通して、10代の若者たちが自分自身と向き合い自己肯定感を自ら育むためのプログラムです。
2020年までの5年間にのべ62人が参加し、沢山の写真作品を残してきました。
ワークシップを始めることになったきっかけは、2015年に川崎で起こった12歳の少年殺害事件という痛ましい事件です。この事件には外国につながる10代の子ども達が関係していました。同じような事件を繰り返さないために、社会や個人にできることはいったい何なのかという課題に応えるため、フォトジャーナリストの大藪順子が、横浜の写真家達の協力と、ヨコハマアートサイトから助成金を得て、このプロジェクトを始めました。なぜなら、大藪自身が、長年日本の外で外国人として生きてきたからです。
ワークショップでは、子どもたちが自分たちの生活圏やワークショップが開催される横浜の風景を撮影し、国際化が進む日本の多文化共生社会を内側から「見える化」し、変わりゆく街を「記録」します。撮影を通して、普段は目を向けない事柄に目を向けたり、いつも見ている景色を違う角度から捉え直し、多様な視点を新たに見つける機会を提供します。
一口に“外国につながる若者達”と言っても、置かれている環境は様々です。どのような経済状況の子どもでも参加が可能であるよう、参加費は無料、希望者には交通費を支給、デジタルカメラを無償貸与しています。
毎年6月頃に参加希望者の募集を開始、「その子にしか撮れない写真」を主眼に、8月から12月まで複数回のワークショップを重ね、最後に作品を仕上げます。
https://www.picturethisjapan.com/2020/11/13/1097
Picture This Japanと大藪順子について
Picture This Japanは、フォトジャーナリストの大藪順子(おおやぶのぶこ)が代表をつとめるボランティア団体です。
大藪順子は、自身も性暴力に遭った経験を持ち、性暴力サバイバー達のポートレートを撮影することで当事者達のおかれた厳しい状況を社会に問い、当事者達が公に発言することをサポートしてきたことで知られるフォトジャーナリストです。長年アメリカ合衆国を拠点に活動してきましたが、2013年に米国人の家族とともに日本に帰国しました。
※大藪順子についてはこちら
http://nobukoonline.com/
Picture This Japanは、写真ワークショップ「横浜インターナショナル・ユース・フォト・プロジェクト」を安定的に継続実施するための組織として2018年に設立されました。
Picture This Japanは、これからさらに国際化するであろう日本社会において、外国につながる子ども達/若者達の存在はいっそう重要になると確信しています。子ども達のための活動を今後も継続していくため、この写真集の発行を重要な足がかりにしたいと考えています。
※Picture This Japanについてはこちら
https://www.picturethisjapan.com/
写真集掲載作品(一部)
配信元企業:Picture This Japan
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