ラ・リーガ第16節、エルチェvsレアル・マドリーが30日に行われ、1-1のドローに終わった。

2試合消化が多いものの、首位のアトレティコ・マドリーと同勝ち点で2位に付けるマドリーは、今季最多の6連勝を目指して16位のエルチェ(勝ち点15)とのアウェイゲームに臨んだ。

ジダン監督は2020年ラストマッチに向けて直近のグラナダ戦から3人のメンバー変更。長期離脱のロドリゴに代わってアセンシオが起用されたほか、メンディとバルベルデに代わってマルセロ、モドリッチのベテラン2選手が先発に入った。

敵地で勢いを持って試合に入ったマドリーは3分、相手陣内右サイド深くでカルバハルがボールを奪い返してショートカウンターに転じると、ルーカス・バスケスのクロスをファーでフリーのクロースが頭で合わすが、これは枠の右に外れる。さらに13分には前線へのフィードをカゼミロが頭でゴール前のスペースに落とすと、これに反応したマルセロが右足のハーフボレーで合わす。だが、このシュートは惜しくもクロスバーを叩く。

一方、守勢が続くエルチェも積極果敢に攻撃参加を見せるマルセロの裏のスペースを狙った攻めからカウンターを繰り出し、リゴーニ、ボジェと際どいシーンを作り出す。

互いに決定機を作り合うオープンな展開が続く中、アウェイチームが先制点を奪う。20分、ヴァランの縦パスをモドリッチクロースと中央で繫いでボックス手前左のアセンシオにボールが渡る。アセンシオの強烈なブレ球のミドルシュートはGKに触られてクロスバーを叩くも、こぼれ球に反応したモドリッチのヘディングシュートがゴール右隅に決まった。

良い時間帯に先制したマドリーは一旦、試合を落ち着けることなく積極的に2点目を目指す。そして、相手を押し込んでいく中で幾度か惜しい場面を作り出すが、最後の場面で粘る相手の守備をこじ開けられない。逆に、時折見せる切り替えの鈍さからエルチェにカウンターチャンスを与えるが、ここは相手のクオリティに助けられた。

1点リードで試合を折り返しマドリーだったが、今季悪癖となっている不用意なPKから追いつかれる。52分、セットプレーの競り合いの中でカルバハルがバラガンを倒してしまいPK献上。これをキッカーのフィデルにきっちり決められた。

早い時間帯で勝ち越したいアウェイチームはすぐさま反撃に転じ、ルーカス・バスケス、モドリッチと続けて相手GKを脅かすシュートを放っていく。その一方で、前半に続き守備面の緩さも見受けられ、マルセロのサイドを中心に相手に引っくり返される場面が目立つ。その中で63分にはボジェに右ポスト直撃のシュートを放たれ、あわや試合を引っくり返されるピンチも招いた。

このピンチを何とか凌いだマドリーは70分、ボックス右でクロースのパスを受けたカルバハルに決定機も右足のシュートはGKバディアのビッグセーブに遭う。さらに、こぼれ球にセルヒオ・ラモスが詰めるも、バディアに寄せられて押し込むことができない。

その後、75分を過ぎてアザール、バルベルデ、ヴィニシウスと続けて攻撃的な交代カードを切ったマドリーは、完全に相手を押し込む形に持っていく。そして、試合終盤にはセルヒオ・ラモスが攻め残って地上戦、空中戦の二段構えでゴールをこじ開けにかかる。

しかし、2点目を奪えないまま後半アディショナルタイムを迎えると、逆にラストプレーでは自陣ボックス手前の危険な位置でFKを与える。ここでキッカーのベルドゥに枠の左隅を捉えた際どいシュートを打たれるが、ここはGKクルトワのファインセーブで凌いだ。

逆転負けこそ逃れたマドリーだったが、2020年最終戦をドローで終えリーグ連勝が5試合でストップした。

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