気づいたら深呼吸を。呼吸が浅い人は太る!

人が太ってしまう一番大きな原因は、食欲をコントロールできずに食べすぎてしまうこと。だとすれば、食欲をコントロールできれば、痩せられるはず!

成功率99.2%を誇る減量外来(ダイエット外来)ドクター、工藤孝文先生によれば、「呼吸で食欲をコントロールすることができる」とのこと。では、「太らない体は呼吸法でつくれる」、その理由とは?

太る原因は運動不足でなく、「食べすぎ」!

なぜ自分は太ってしまったのか。原因を考えると運動不足、早食い、食べすぎなどが思い浮かぶはず。そのなかでも一番の原因となるのが、食欲のコントロールができていないことです。

体が欲しているエネルギー量は足りているのに我慢できずに食べたくなってしまう…。そんなときに誘惑に負けて食べてしまうと、結果的に食べすぎにつながってしまいます。すると、使いきれずに余ってしまった栄養が体脂肪として体に蓄積されてしまいます。つまり運動して痩せたとしても、自分で食欲をコントロールできないと、運動をやめたらまた太ってしまう可能性が高いということになります。

ちなみに、カツカレー1食分のカロリーを消費するには、プールで1時間クロールで泳ぎ続けなくてはなりません…。それだけの運動量を日々こなし続けることは不可能ですよね。つまり、「食欲を抑える」というととても難しいことに思えるのですが、運動で痩せようとするよりはよほど現実的であるということがわかると思います。

呼吸の乱れが引き起こす負のスパイラル

呼吸は体内に酸素を取り入れるという重要な役目を担っています。呼吸が浅いと、体に取り込める酸素量も少なくなってしまいます。体に取り込んだ酸素は血液によって全身に運ばれますが、取り入れられる酸素が少なくなると血中の酸素濃度も低下して、代謝が落ちて痩せにくくなってしまいます。

また、呼吸が浅くなると、自律神経が乱れ、肩コリなどの不調も引き起こすことに。そして、肩や背中まわりの筋肉が硬くなると猫背になって大きく胸を開くことができなくなり、呼吸はさらに浅くなっていきます。こうして「痩せない」負のスパイラルが出来上がっていくのです。

過度な食欲には精神的な要因も関係しています。イライラしたときにドカ食いをしてしまったり、甘いものがないとイライラするというようなことはありませんか?そのストレスによる食欲の暴走は、呼吸が浅くなっていることが原因になっていることも…。

呼吸を整えて身体的な要因と精神的要因を解消していくことが、食欲のコントロールを叶え、痩せる体をつくることにつながっていきます。ダイエットしてもなかなか痩せない…という人は、一度呼吸の乱れを疑ってみてください。呼吸の整え方を意識して、呼吸が浅いと思ったら、心を落ち着けて深呼吸を。これを続ければ自然と食欲がコントロールでき、体がスッキリしてくるはずです。

出典:『痩せグセの法則』
監修:工藤孝文
工藤内科副院長。福岡大学医学部卒業後、アイルランドオーストラリアへ留学し、食行動異常について研究。帰国後、大学病院で肥満症や糖尿病などの生活習慣病、甲状腺疾患などホルモンの疾患を専門に修業。現在は工藤内科にて地域医療を担っているほか、雑誌やヘルスケア情報サイトの記事監修、減量外来ブログなどメディア・執筆活動を多数行っている。
ライター:楠田圭子

呼吸が浅いと太るってホント?食べすぎを防ぐ「痩せる呼吸」とは