中国メディア・騰訊網は29日、「日本の飲食店ではどうして食べ残しを持ち帰ることができないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、中国の飲食店では食べきれなかった料理を店員がトレーやビニール袋に入れて持ち帰れるようにしてくれるサービスが一般的であるのに対し、日本の飲食店の多くでは食べ残しの持ち帰りをさせてくれないと紹介。その理由としてまず、持ち帰って再加熱した場合に料理の鮮度や味が大いに低下してしまい、おいしく食べられない可能性があること、さらに細菌が繁殖しやすくなり、安全問題に発展する恐れがあることを挙げた。

 また、中国の飲食店で大皿料理が多く見られるのに対し、日本の飲食店では1人ごとに料理が提供されることが多く、食べきれないほど料理を注文するケースが少ないため、食べ残しを持ち帰るという考えそのものが生まれにくいのだとした。

 一方で、新型コロナウイルスの感染拡大により日本では料理のテイクアウトサービスが急増したと伝えている。ただ、これはあくまで最初から持ち帰ることを目的として提供される料理であり、店内で食事をして残ったものを持ち帰るという行為が今後日本で普及する可能性は、コロナの影響により一層少なくなったと言えそうだ。

 記事はこのほか、日本の食事にまつわる独特の「ルール」についても紹介。日本では確かに食事代を割り勘するか、自分が食べた分だけ支払うケースが多いものの、上司や先輩が部下や後輩と食事をおごることが一般的であり、これも日本における潜在的な文化の一つだとした。また、日本ではお茶碗やお椀、小皿を持ち上げて食べることがマナーとされており、器を持たずに頭をテーブルに近づけて片手で食べる方法は美しくないとして忌み嫌われる傾向にあると伝えている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

日本のレストランでは、なぜ「食べ残し」をお持ち帰りできない?