SixTONES1ST』通常盤ジャケ写

 デビューから1年――、SixTONESが、1月6日1stアルバム1STリリース。ここでは、発売に先駆け、各種共通の10曲、「初回盤A:原石盤」収録曲5曲、「初回盤B:音色盤」収録曲3曲、「通常盤」収録曲3曲の全21曲をレビューしていく。

 まず、「初回限定盤A:原石盤」「初回限定盤B:音色盤」「通常盤」の全形態に共通で収録されている10曲についてレビュー

 1曲目に収録されているのが、アルバムリード曲「ST」だ。ラジオ番組『SixTONESオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)のラストに突如オンエアされた同曲は、「SixTONES史上最“叫”キラーチューン」。くすぶっている人たちの背中をドーンと押すような激しいエモーショナルラウドロックだ。すでに545万再生(1月7日現在)を超えているMV(ミュージックビデオ)では、森本慎太郎と松村北斗をセンターに据えて並んで歩くシーンが。SixTONES誕生のきっかけとなったドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ系)を彷彿とさせるのも、ファンにとってはエモーショナルな仕掛けだろう。

 そして、デビュー曲「Imitation Rain」、2ndシングルの「NAVIGATOR」、3rdシングルの「NEW ERA」という今年の音楽シーンを騒がせた3曲も収録されている。最近ファンになったという人の、SixTONES入門にはぴったりだ。

 X JAPANYOSHIKIプロデュースの「Imitation Rain」は、ロックバラードな1曲。ジェシーが歌う<Dancing in the rain 夢を求めて>や、京本大我が歌う<戻れない時を振り返る/流れる時間を止めて>などメインボーカル2人が歌う“聴かせる”パートは必見。田中樹のラップなどSixTONESの音楽を堪能できる楽曲だ。

 TVアニメ富豪刑事 Balance :UNLIMITED』(フジテレビ系)のオープニングに起用された「NAVIGATOR」は、ジェシーの「…PITCHED UP」という声で、一気に楽曲の世界観へ引き込む。“SF映画”を思い浮かべるような怪しげなメロディに、彼らの美声が混ざり合う。京本の歌う「Hey, you!」は、聴いているこちらもテンションが上がるパートだ。

 「NEW ERA」は、TVアニメ半妖の夜叉姫』(日本テレビ系)のオープニングテーマ。田中の<聞き逃すな/始まりの合図>というパートが、“新時代”の幕開けを感じさせる。曲名の通り、「新時代」を掴み取っていくという覚悟が伝わってくるエモーショナルなミクスチャーラウドロックとなっている。

 新曲にも触れていきたい。まずは、“SixTONESらしい”楽曲をピックアップしていく。3曲目に収録されている「Special Order」は、彼らの持ち味であるワイルドさを全面に出したダンスチューンだ。音楽がかかった瞬間、自然と身体が動き出すようリズムコンサートで披露される時には、どんなパフォーマンスになるのだろう…と期待が募る。

 そして、「Dance All Night」も、EDMダンスチューン。注目したいのが、全編英語詞に挑戦しているという点だ。これまでのシングルでも、「NEW ERA」収録曲の「So Addicted」や、「Lemonade」などで全編英語詞に挑んできた。急速に発音を上達させていく姿に、“海外進出”への本気度がうかがえる1曲。

 7曲目に収録されている「S.I.X」(読み:エス・アイ・エックス)は、SixTONESにちなんだ単語が散りばめられており、ライブでのコール&レスポンスが楽しめそうな1曲。楽曲の中盤には、唯一無二の存在感で勝利を掴み取っていく! という強い決意を感じさせる詞も登場する。

 5曲目に登場する「Curtain Call」は、前の「ST」や「NEW ERA」とはテイストがガラッと変わり、海や砂浜など爽やかな風景が思い浮かぶようなテイストに仕上がっている。歌詞には、すれ違ってしまった恋人とのことを懐古してもがくようなフレーズも。ロックチューンで見せる力強い歌声から、優しく語りかけるような歌声に変化し、彼らの振り幅の大きさを改めて感じる楽曲だ。

 そして、8曲目の「Coffee & Cream」は、爽やかな朝に相応しいChillHIPHOP。鳥の鳴き声や、リズミカルなピアノの音…「少し休んでもいいんじゃない?」と語りかけてくれるような優しい歌詞が印象的。どこか鬱屈とした雰囲気が漂う今だからこそ、聴きたい1曲になっている。

 アルバム本編を締めくくる10曲目には、絆や愛情を歌った壮大なバラードLifetime」が収録されている。ゆったりと流れるメロディが、ラストにふさわしく、Aメロを歌うジェシーの流暢な英語に酔いしれる。彼らの想いや、描く未来とリンクする歌詞を、目を閉じながら聴き込みたい。松村の美しい下ハモや、京本が歌う伸びやかな上ハモにも注目。

原石盤収録曲

 「初回盤A:原石盤」には、前述の10曲に加え、SixTONESの”原石”となるジャニーズJr.時代の人気曲5曲が収録されている。当時からのファンにとっては、2番の歌詞がついに公開されることも、楽しみのひとつだろう。

 SixTONES初のオリジナル曲でもある「この星のHIKARI」は、メンバーキラキラと踊る姿を見ることができるラブソング。素敵な人に出会えた奇跡を感じながらも、踏み出せないもどかしさや、恋に焦がれることの幸せを歌った同曲は、ライブでの人気曲だ。1番は、素敵な相手に出会えた奇跡を感じながらも、踏み出せないもどかしさを。2番は、少しずつでも想いを伝えていこうと前を向く様子が描かれている。

 「BE CRAZY」は、ロックEDMチューン2012年の『私立バカレア高校』(日本テレビ系)から、3年の時を経て集結した年に歌った楽曲…という背景を考えながら聴くと、夢を諦めないという歌詞がより胸に響く。田中の訴えかけるようなラップや、ジェシー×京本のハモリ…SixTONESの音楽の凄みを感じられる1曲だ。

 「“Laugh” In the LIFE」は、明るくポップハッピーソングライブでの定番曲だが、それぞれのソロパートをじっくりと堪能することができるのは、音源だからこそ。サウンドに集中してみると、クラップがより幻想的に聴こえてくるのも面白い。コール&レスポンスのない音源ならではの楽しみ方もおすすめだ。

 そして、「Rollin’」は、ワイルドロックチューンデビュー直前のツアーCHANGE THE ERA -201ix-』で初披露された楽曲だ。バンドサウンドの激しめなナンバーだが、歌詞に注目すると、どこか儚い。なかでも、2番のサビはより切なさを感じさせる。激しいサウンドと相反する歌詞を繊細に表現する6人の表現力が堪能できる1曲。

 「RAM-PAM-PAM」は、ワイルドイメージに、セクシーさをプラスさせた最強アッパーチューン。独特の雰囲気を感じさせるメロディに、危うげな歌詞、セクシーな振り付け…SixTONESらしさが全開の1曲だ。ワイルド&セクシーな彼らを堪能するには、もってこいの楽曲に仕上がっている。

音色盤収録曲

 「初回盤B:音色盤」には、各盤共通の10曲に加え、メンバー2人ずつのユニット曲が3曲収録されている。いずれも、SixTONESの音楽性が凝縮された楽曲だ。

 ジェシーと田中が歌う「EXTRA VIP」は、2人の“帝王感”が堪能できるワイルドHIPHOPボーカルのジェシー×ラッパーの田中の魅力が詰め込まれた1曲だ。それぞれのスキルを激しくぶつけ合いながらも、どこかマッチして聴こえる。“お互いを尊重し合いながら、個性を発揮していく”というSixTONESスタンスを体現したような1曲だ。

 高地優吾(※高ははしごだか)と森本の「My Hometown」は、笑顔の似合う爽やかな2人ならではの楽曲と言えるだろう。心地のいい口笛からスタートする同曲は、森本の優しく甘い歌声で癒され、高地のどこか切なさを感じさせる歌声がエモーショナルな気分にさせる。地元愛や、仲間への想いを歌っているが、2番では、過去の恋を思い出すような切ない描写も。聴けば聴くほど深みを増してくる楽曲だ。

 “高音”の京本ד低音”の松村が“聴かせる”「ってあなた」は、“弱い男”の切ない恋を歌ったR&Bバラード。2人の美しすぎるハーモニーが圧巻だ。ほぼ日本詞のため、ストーリーに酔いしれたい1曲となっている。歌詞を読み取りながら、情景を思い浮かべたりと、楽しみ方は未知数だ。切なさやもどかしさ…表現力が豊かな2人だからこそ伝わってくる楽曲。

通常盤収録曲

 通常盤には、各盤共通の10曲と、「うやむや」、「Mad Love」、「Telephone 1ST ver.」の計13曲が収録されている。「Mad Love」は、全編英語詞で魅せるセクシーHIPPOPチューン。6人の表現力に酔いしれたい。「Telephone 1ST ver.」は、デビュー曲「Imitation Rain」のカップリング曲「Telephone」に、新たな展開を追加し、進化させたもの。パワーアップした同曲は、“音”が楽しめる1曲に。前回との違いを楽しみながら聴くと、より面白さを増すはずだ。

 「ROCK」「HIPHOP」「R&B」「POPS」「EDM」「BALLAD」…あらゆる音楽ジャンルの全21曲を、彼らのフィルターを通して昇華させている同アルバム。「SixTONESらしいな」と思うジャンルから、「意外!」と驚かされるようなものまで、自分たちのカラーに染めていく6人。そんな彼らの待望の1stアルバム1ST』は、アーティストSixTONESとしての魅力が凝縮された1枚だ。ファンはもちろん、アイドルファンではない人が聴いても楽しむことができるアルバムに仕上がっている。年末には、『第71回NHK紅白歌合戦』(NHK)に初出場。来る2021年も、勢いを増していくであろうSixTONESの活躍から目が離せない。【かなぴす】