「川島織物セルコン」は、1843年に京都で創業し、日本の織物のパイオニアとして時代をリードしてきた織物メーカー。現在は帯・緞帳・祭礼幕などの伝統的な織物から、カーテン・カーペット・インテリア⼩物までをトータルに手掛けている。

そんな伝統技術と先端技術を併せ持つ「川島織物セルコン」が、ファッションデザイナーがデザインした生地を製作し、その織物を北欧家具メーカー「フリッツ・ハンセン(FRITZ HANSEN)」の代表作「エッグチェア」に張り込むという企画「織物屋の試み展」を実施している。

第2弾となる今回は、注目の若手デザイナー、ロク・ファンが登場。そして彼が提案したテーマは「自然と本能〜森を織る〜」。

つまり「有機的な自然の世界そのものをファブリックで表現」し、そして「日々の喧騒から離れ、静寂さや穏やかさを慈しむ、自然の中にある心地よさ」を目指すという。この難題をどこまで真摯に実現していくのか、「川島織物セルコン」の挑戦が始まった。

「川島織物セルコン」は、これまでの平面で美しさを表現していく「綴織」という手法を、⽴体的に再構築すべく、何度も試⾏錯誤を繰り返したという。さらに「自然への敬意」を表現するために、カーテン生地の生産時に生じる端材などをはじめ、これまで使わなかった素材も選りすぐって使用することでサステナブルという概念を生かした。

そして、完成したファブリックは、見た目だけではなく、椅子自体がまるで森の木々や苔そのもののような触り心地に! 

ロク・ファンは「この川島織物とのプロジェクトで織物の伝統技術とはどういうものか、ということを深いところで理解することができたし、その技術によってコンセプトが違ったレベルにまで高められていく過程にとても興奮を覚えました。川島織物の技術の達成⼒は素晴らしく、織物自体にアートや他のコンテクストを表現していくことは100%可能だと確信していました。」とコメント。さらに、2Dの織物を3Dに進化させることに成功し、同時に織物においての「触覚」にも、新しい境地を開いたと語っている。

まるで自然界の複雑さと同じように、このファブリックのディティールは、見ているだけでも飽きない。そして触れたくなる。

世界中で移動が制限される中、ロク・ファンと対話を通じ、試行錯誤しながら生みだした特別なファブリックを纏ったエッグチェア
約180年もの歴史を持ちながら、さらに100年先の未来を見据えて挑み続けるという「川島織物」と、時代を敏感に感じ取るロク・ファンのコラボレーション。

彼らが椅子というプロダクトに落とし込んだ思いと技術、そして世界に一つだけのエッグチェアをぜひ見てほしい。

そしてもう一つ、今、リステアでは、到着したばかりの「rokh」の春夏コレクションも同時に楽しむことができる。ロク・ファンのモダンで温かみのある世界観をたっぷりと満喫して。

rokh x 川島織物による世界にひとつだけのチェア 
Special Exhibition at RESTIR

期間/2021年1月12日(火) 〜 2月14日(日)
開催店舗/RESTIR BOUTIQUE 2F
住所東京都港区赤坂9丁目6-17
TEL/03-5413-3708
URL/www.restir.com