リーガ・エスパニョーラ第18節が11日に行われ、MF久保建英が所属するヘタフェはエルチェと対戦した。8日に加入したばかりの久保は練習にも参加していない状況だったが、ベンチ入りを果たし、65分から途中出場。ぶっつけ本番の新天地デビューで2列目の右サイドに入り、いきなり決勝点に絡む活躍を見せた。

 3試合未勝利で残留圏ギリギリの暫定17位に沈むヘタフェ。今節は勝ち点1ポイント差で降格圏18位のエルチェとのアウェイゲームに臨んだ。同試合は当初、10日に行われる予定だったが、大雪の影響により延期となり、1日遅れの開催となった。

 試合は開始4分、ホームのエルチェが先制に成功した。右サイドアントニオ・バラガンが自陣で相手のロングボールをカットすると、そのまま前線へ駆け上がり、味方からリターンパスを受けて絶妙なアーリークロスを供給。これをゴール前に走り込んだラウール・グティが右足で合わせてゴールネットを揺らした。

 反撃に出るヘタフェは16分に左CKでマティアス・オリベラがヘディングシュート。27分には新加入のカルレス・アレニャが折り返しに左足で合わせたが、どちらも得点にはつながらない。それでも39分、フランシスコ・ポルティージョが右サイドからクロスを入れると、中央フリーのマルクククレジャが頭で合わせて同点ゴールを奪った。

 追いつかれたエルチェは前半アディショナルタイム3分に勝ち越しの絶好機。エリア右に抜けたエミリアーノ・リゴーニが折り返すと、ファーポストで待ち構えていたペレ・ミジャが押し込むだけだったが、シュートはGKルベン・ジャニェスのスーパーセーブに阻まれた。

 後半に入ってエルチェは52分、イヴァン・マルコーネがアレニャへのタックルで2枚目のイエローカードを受けて退場となった。数的優位に立ったヘタフェは65分、最初の交代でネマニャ・マクシモヴィッチを下げて新戦力の久保を送り出す。

 すると、新天地デビューを飾った久保がさっそく得点に絡む。右サイドでパスを受けた久保が巧みなステップでエリア内へ侵入して左足シュート。これは惜しくもGKエドガル・バディアにセーブされたが、こぼれ球をハイメ・マタが押し込んで、ヘタフェが逆転に成功した。

 さらにヘタフェは84分、久保が右サイドからクロスを入れると、DFと競ったアンヘルロドリゲスが倒されてPKを獲得。86分、このPKをアンヘル自らゴール右隅に沈めて追加点を決めた。試合はこのまま終了し、ヘタフェが逆転で4試合ぶりの勝利を収め、新年初白星を飾った。

 次節、ヘタフェは20日にホームでFW岡崎慎司が所属するウエスカと、エルチェは19日にアウェイでバジャドリードと対戦する。

【スコア】
エルチェ 1-3 ヘタフェ

【得点者】
1-0 4分 ラウール・グティ(エルチェ)
1-1 39分 マルクククレジャ(ヘタフェ)
1-2 69分 ハイメ・マタ(ヘタフェ)
1-3 86分 アンヘルロドリゲス(PK/ヘタフェ)

久保建英がヘタフェ加入直後のエルチェ戦で新天地デビュー [写真]=Getty Images