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俳優の綿引勝彦さんが、すい臓がんで亡くなった。75歳だった。各メディアによると綿引さんは3年にわたる闘病生活を終え、’20年12月30日に息を引き取ったという。

綿引さんは、昨年4月に新型コロナウイルスによる肺炎で亡くなった岡江久美子さん(享年63)とドラマ「天までとどけ」シリーズ(TBS系)で8年にもわたり夫婦役を務めてきた。綿引さんも岡江さんも共に’20年に亡くなったため、ネットではこんな声が上がっている。

《綿引勝彦さん、亡くなられてたのか、奇しくも『天までとどけ』でお母さん役の岡江久美子さんと同じ年に。まだ75歳。悪役もだし、優しいお父さん役もまだまだ見たかった》
《綿引さんも去年亡くなってたのか……岡江さんと同じ年に逝くなんて 天までとどけのご夫婦役好きでした》
《天までのお父さんとお母さんが同じ年に亡くなってしまったのかと切なくなってしまった……。お二人とも憧れのお父さんとお母さんでした》

91年から99年まで、8シリーズにわたって放送された「天までとどけ」。劇中で、綿引さんと岡江さんは13人の子供を持つ夫婦を演じている。

「綿引さんはそれまで強面を活かした役柄が多く、ヤクザ映画にも多数出演していました。そのため『天までとどけ』でお父さん役が決まったとき、周囲は驚いたといいます。

しかし昼の時間帯での放映にも関わらず、最高視聴率19.1%を記録するなど大ヒット。以降、綿引さんはテレビゲームポケットモンスター』のCMに出演するなど、活躍の幅を広げることとなりました」(スポーツ紙記者)

週刊新潮’20年8月13・20日号で、綿引さんは「天までとどけ」の撮影に際して岡江さんと約束を交わしたと明かしている。それは「NGを出すと子どもたちに示しがつかないから、セリフだけはきちんと覚えてスタジオ入りしよう」というもの。俳優同士のルールのはずだが、“親心”がうかがえる。

「お2人は子役たちを実の子供のように可愛がり、年に1度の撮影シーズンを心から楽しみにしていました。

綿引さんは本番中、おしゃべりの止まらない子供を注意することもありました。ですが『こういう子供もいる』と思い、次第に自由を尊重しようという“子育て観”になっていきました。すると、子供たちが自主的に注意し合うようになったそうです。綿貫さんは、そんな成長を目の当たりにすることも喜んでいたそうです」(制作関係者)

ドラマの終了後も、“家族の交流”はあったという。

「08年、三男役の金杉太朗さんが亡くなりました。それから1年に1回のペースで、綿引さんと岡江さんは“子供たち”と一緒に集まっていました。ですがお父さんもお母さんも亡くなり、次回からはお子さんたちで集まることになりそうですね……」(前出・制作関係者)

“国民的夫婦”だった綿引さんと岡江さん。今頃、天国で夫婦水入らずのひと時を楽しんでいるだろう。