予算面から考え、新築よりも中古マンションを購入する方は多いのではないでしょうか?実際に調べてみると、中古マンションならではのメリットはあるので、よい考えだと思います。

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しかし、中古マンションと一口に言っても、さまざまなタイプがあります。そこで今回は、築年数によって変わってくるメリット・デメリットを紹介!

立地条件の良さで選ぶなら築35年以上の物件も選択肢に入ってくる

中古マンションの価格は新しさや広さだけではなく、利便性によって大きく左右されます。

そのため、実はお得な物件というのは基本的には存在しません。安い物件にはそれなりのデメリットが存在します。一方、古い物件であっても、そこそこの価格の物件にはいくつかのメリットが存在します。

まず、最大のメリットは、便利な駅の駅近くにあるということです。特に1970年代に建てられた大規模物件は、立地条件が優れています。

外観が気に入り、管理体制がしっかりしていれば、購入する価値は十分にあります。フルリフォームしてあるのが理想的ですが、リフォームする予算が捻出できるのであれば、自分好みにリフォーム、もしくはリノベーションするのもおすすめです。

また、この時期に建てられた物件だけではなく、大規模物件には管理費・修繕積立金が割安というメリットがあるのでおすすめです。

一方、物件自体の古さというのは、やはりデメリットにはなります。特に簡単なリフォームしかできないのであれば、キッチンや浴室などの狭さ、設備、近年のマンションと比較しての収納の少なさは不満が残るかもしれません。

筆者は、ベランダが少なくて室外機が置けないため、各部屋にエアコンがつけられないという難点に困惑したことがあります。リノベーションを予定している場合でも、建物自体の構造によっては限界があるので、注意したいところです。その代表的な例が、オートロックの有無だったりします。

また、ほとんどの方が該当すると思うのですが、住宅ローンを組む場合、古い物件は不利になる場合があります。

住宅ローンは基本的に、マンション自体を担保としているため、古いマンション、特に1981年以前の旧耐震基準で建てられたマンションでは、審査が通りづらいのです(絶対通らないというわけではないので、挑戦だけはしたほうがよいですが)。

バブル時期から90年代までのマンションの特徴

マンションは、一般的に築20年を超えてくると需要が減り、中古マンションの価格が下げ止まる傾向にあります。ゆえに、この時期以前に建てられたマンションは、立地条件と広さによって価格が決まってくると言えます。

この時期に建てられたマンションの特徴は、都心に場所が少なくなったため郊外に建てられたものが多い(都心であっても駅から遠くバス通勤になる)ということです。

その後、都市部の再開発により、マンションが再び都心に建てられるようになったため、この時期の物件が立地的には不利なのかもしれません。しかし、価格的には、お手頃なものが多いのです。

住みよさと価格のバランスを考えよう

オートロックなどのセキュリティに優れた郊外の大規模物件が多く、都心のマンションに比べると面積が広いのが特徴です。

今後はテレワークが当たり前になり、これらの物件の郊外というデメリットは気にならなくなり、メリットの部分だけが強調されていくのかもしれません。実際に都心の物件と比較してみれば、その差に驚くはずです。

しかし、近くのショッピングモールなど、街自体がマンションと同時期に作られている場合、街全体が寂しくなっている場合がまれにあります。マンションだけでなく、街全体の雰囲気を見て決める余裕を持ちましょう。

また、特にマンションが乱立したバブル期には、管理費や修繕積立金が高い小規模マンションが多いのも特徴です。価格が安くても、月々の支払いが高額になってしまっては元も子もありません。

実際、そういった物件は価格が安く抑えられている場合が多く、一見お得に思えてしまうので、気をつけた方がよいでしょう。

中古市場に出回ってきた2000年物件に注目

2000年前後になると、大規模な工場などが地方へ移転し、都市部の再開発が始まりました。さらにタワーマンションをはじめ、マンションの高層化が顕著になり、都心に建設ラッシュが始まります。近年、それらの物件が、中古市場に多く出てきました。

これらの物件は新築と変わらない構造と設備を兼ね備えているため、かなり注目の物件と言えます。まず、オートロックは当たり前で、宅配ロッカーも完備しています。

築20年経っている物件だと水回りのリフォームは必要となりますが、台所は対面式のところが多く、浴室も広いので満足できるでしょう。浴室乾燥や床暖房の便利さは、一度体験してしまうと後戻りはできません。

筆者の場合は、2000年物件から、それ以前の物件へ転居したため、かなり後悔しています。24時間換気システムも、体感的にはあったほうが便利だと気付きました。

一方、2000年以降の物件でも、都市部の再開発とは関係なく、立地条件が悪いところも、多くあります。ただ、それらの物件は、お手頃価格になってきています。テレワークが増え、広さや設備の新しさを求めるのであれば、十分に検討の余地はあると思います。

住んで実感!築年数に関係なく、これだけは確かめたいポイント

ここでは、実際にいくつかのマンションに住んでみて、これだけは欠かせないと感じた、マンション購入を決めるポイントをご紹介します。

まずは、マンションの共有部分の清潔さです。郵便受けのゴミ箱がいっぱいになってはみ出していたり、駐輪場が乱雑になっていたりというのは、管理がきちんとしていないことを表しています。これに伴い、管理は常駐か日勤か、もしくはそれ以外の管理体制かを確かめておく必要があります。

ゴミ出しが24時間可能かどうかも、重要なポイントです。

また、先程も述べましたが、管理費と修繕積立金がどうなっているのかも注意しましょう。特に修繕については、長期修繕計画がきちんとしているのかに注目。月々の積立金は安くても、大規模修繕時に一時金を取られる心配がないかも考えておきたいところです。