トランプ大統領の支持者が連邦議会議事堂を襲撃した事件の波紋がどんどん大きくなっている。司法省は数百人を訴追する見通しだ。トランプ大統領は扇動の意図を必死で否定しているが、身内の共和党からも非難の声が上がり始めた。退任後は政治生命を失うだけでなく、居場所も失いかねない。権勢をほしいままにしてきたトランプ一族は離散の憂き目に遭うことになりそうだ。

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トランプ一族に追い打ちをかけたのが、ニューヨーク市のデブラシオ市長だ。デブラシオ市長は13日、トランプ一族が経営する「トランプオーガニゼーション」との契約を解約する計画を表明。連邦議会議事堂襲撃事件でトランプ大統領が支持者を扇動したとし、「米国に対する反乱の扇動は明らかに犯罪行為だ」と批判。「企業や企業の幹部が犯罪行為に関与すれば、われわれには契約を解消する権利がある」とし、「ニューヨーク市は今後、トランプオーガニゼーションとは関与しない」と言明した。ニューヨーク市はこれまで、セントラルパーク内のアイススケート場2カ所、メリーゴーラウンド、ブロンクスのゴルフ場の経営を委託。年間1700万ドルを支払っていた。

「デブラシオ市長の発言によって、トランプ一族はニューヨーク市から締め出されたも同然。民主党支持者が多い市民も黙っておらず、事実上の追放です。トランプ氏は生まれも育ちもニューヨークの生粋のニューヨーカー。マンハッタンのトランプ・タワーも象徴的で、一族にとってニューヨークは思い入れのある街。長男ドナルド・トランプジュニア氏と恋人のキンバリー・ギルフォイルド氏が暮らしており、長女のイヴァンカ大統領補佐官夫妻も政権入りしてワシントンD.C.に引っ越す前は一家で住んでいました」(在ニューヨーク記者)

トランプ大統領とメラニア夫人は2019年に居住地をマンハッタンからフロリダ州パームビーチの所有リゾートマールアラーゴ」に変更。ニューヨークポスト紙によると、ジュニア氏らはサウスフロリダの超高級住宅地インディアン・クリーク島から1時間ほど離れたジュピターを物色中だという。「億万長者の隠れ家」とも呼ばれるインディアン・クリーク島の豪邸をイバンカ夫妻が昨年12月に推定価格3180万ドルで購入したとも報じられている。ニューヨークの高級マンションを所有したまま、引っ越すとみられている。末娘のティファニートランプ氏も、マイアミへの引越しを計画しているという。

「イバンカ氏の夫で、上級顧問のジャレッド・クシュナー氏に対するトランプ氏の信任は厚いとみられていましたが、議事堂襲撃事件の対応をめぐり、関係に亀裂が入ったようです。トランプ氏はクシュナー氏に共和党議員に対する取り込み工作を期待したのに、クシュナー氏は積極的に動かなかった。自分がまいたタネにもかかわらず、苦境を挽回できないファミリーにいら立っているともいいます」(米メディア関係者)
権力という磁力がなくなれば、あっという間にバラバラか。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

生粋のニューヨーカーが・・・議事堂襲撃事件の余波 トランプ一族NY追放で一家離散