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全米各地で暴走する“カレン”をご存じだろうか。ネットのスラングでもある“カレン”とは特定個人の名前ではなく、他人の迷惑を顧みずやりたい放題の白人女性に対する呼び名である。YouTubeに先月29日、大暴走する女性配達員の姿を捉えた動画が投稿され、彼女こそ“カレン”と話題になっている。

カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くフードデリバリーの最大手「ドアダッシュ(DoorDash)」は、顧客がアプリを通じて注文し、単発や短期で仕事を請け負う「ダッシャー」と呼ばれる配達員が食事を配達する。事前決済でダッシャーと直接やりとりをしなくても済むことから人気で、日本には2021年春に上陸する予定だ。

ニューヨークサフォークロングアイランドで昨年8月、ドアダッシュを利用した男性宅のカメラがある女性ダッシャーの姿を捉えた。動画は先月末、「ドアダッシュの配達員が8ドルのチップのことで客に食ってかかる」とのタイトルでYouTubeに投稿され、『New York Post』『The Sun』などが伝えて拡散した。

動画は女性ダッシャーが顧客のドアベルを押し、男性が「そこに配達物を置いておいてくれ」と指示するところから始まるが、女性は「このままでは行けないわ。あなたと話があるんだけど」とまるで喧嘩を吹っ掛けるかのようにドアモニターに顔を近づける。

男性が「なんだって?」と返すと、今度は「あなたはこれがどんなに遠いところからやってきたのかわかっていないから、話をしたいの」と言う。

困惑した男性が「何が遠いところからやってきたんだい?」と聞くと、女性は「あなたが注文した食事がどこから来たのかわかっていないみたいだから、話があるのよ。あなたはどれだけの距離なのか、認識していないと思うわ。だってわかっていたら、あなたが(私に)用意したものは違っていたと思うの。だから対面で話したいのよ」と説明。するとここから“カレン”の大暴走が始まった。

「私は40分もドライブしたのよ。40分もかかったの。それにここには早く着いたわ。あなたはこれがどこから来たのかわかってないのよ。」

「どのくらい遠いかわかる? 注文はコマック(Commack)にある店で、あなたはスミスタウン(Smithtown)に住んでいるのよ!」

あきれた男性は「それなら15~20分だろう」と言い返すが、“カレン”は「それは違うわ。あなたも運転してみてよ。私は今ドライブしてきたばかりで、約20キロ(12.5マイル)もあるのよ」と食い下がる。

「そんなに遠いなら、どうしてこの仕事を引き受けたんだい?」と尋ねる男性に、“カレン”は「(ドアダッシュ)は距離を教えてくれないもの。だからチップをもっと真っ当な額にしてくれる?」とここで初めて、男性が残した8ドルのチップでは足りないことを主張した。

『TooFab』によると、ダッシャーにはあらかじめ配達する距離や時間、最低報酬額が伝えられるというが、“カレン”はこの男性に「一体あんたは何を求めてるんだ。8ドルもあげただろう」と責められると、突然プッツンと切れ、早口でこう言い放った。

「私はこの食事を持って帰るわ。私はこの食事を持ち帰るわよ。オッケー。」

こうなるともう興奮はおさまらず、“カレン”は持ってきた配達物を手に取ると、くるりと後ろを振り向いてその場を去っていった。背後では男性が「冗談だろう?」と吐き捨てるように叫んでおり、思わぬ展開に視聴者からは次のようなコメントがあがった。

「ドアダッシュはいつから“カレン”のデリバリーを始めたんだ?」
「12分のドライブに40分かけるなんて、あり得ないよ。食事だって冷めていたんじゃない?」
「この“カレン”は即刻、クビだね。」
「この男性が食事代を返金してもらったことを祈るよ。」
「“カレン”がこの男性の住所を知っているってことが怖い。」
「男性が言う通り、あの距離なら15分しかかからないよ。実際は10キロもないだろう。自転車にでも乗ってきたのか?」
チップに文句をつけるなんてあり得ないね。」
「明らかにおかしい。ダッシャーの雇用の基準が知りたいよ。」

なお、この“カレン”がその後どうなったのかは伝えられていないが、配達員による配達中のアクシデントはたびたび起きている。アメリカでは2019年、仕事中に犬を盗みオンラインで販売しようとしたAmazon配達員の女が逮捕された。また2018年にはインドで、客が注文した商品を盗み食いした男が解雇された

画像は『Driver Man 2020年12月29日公開 YouTube「Doordash Driver Confronts Customer about $8 tipt」』のサムネイル、『TooFab 2021年1月4日付「Watch Furious DoorDasher Take Customer’s Food Back Over $8 tipt」(YouTube)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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