ボブ・ディラン(79歳)とユニバーサルミュージックグループ(UMG)が、725万ドル(7.5億円)の訴訟を起こされた。先月、60年にわたるキャリアで作った全楽曲をUMGに売却したボブだが、コラボ相手でもあったソングライター、故ジャックレヴィの妻クラウディアが、その契約から全く収入を得ていないとして訴えた。

2004年に死去したジャックだが、ボブの1976年リリースアルバム「欲望」収録の7曲に参加、クラウディアはそれらの楽曲から発生する収入の35%は、自身の夫の遺産管理団体に支払われる契約になっていると主張、今回の著作権売却に関しても自らに取り分があるとしている。

裁判文書の中で原告は、同アルバムビルボードチャートで5週トップを飾りダブルプラチナも獲得、ローリングストーン誌が選ぶ「史上最高のアルバム500」で174位にランク入りした作品だとして、ボブとUMGの契約に関し夫の遺産管理団体に正当な割り当てがあるにも関わらず、ボブ側が支払いを拒否していると訴えた。  

そして、ここ何年にもわたり楽曲クレジットにさえジャックの名前が掲載されておらず、2019年マーティン・スコセッシ作「ローリングサンダーレヴューマーティン・スコセッシが描くボブ・ディラン伝説」でもクレジットから除外されていたとして、同文書には「ディラン被告は民事上の権利侵害に従事しており、故意に、そして悪意を持って原告の権利を無視、考慮していません。著作権の売買も含めた、それらの作品が生み出すいかなる収入においてです」と記載されている。

また、クラウディアの弁護士リチャード・ゴラブ氏はニューヨークポスト紙に「ジャックとボブには偉大な創造の歴史があります」と話す一方、ボブ側の弁護士オリン・シュナイダー氏はこう声明を発表している。

「この訴訟は最近のカタログ売却から不当な利益を得ようとする悲しい試みです。原告には支払われるべきものは全て渡っています。勝訴することに自信を持っていますし、そうなった場合、原告とその弁護士にはこの無駄な訴訟に関し責任を取らせる所存です」

同件について、UMGの広報はコメントを避けている。