麻薬王の飼っていたカバが地元で大繁殖、生態系に危険が

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 1993年に南米コロンビア当局に射殺された世界中で悪名高い麻薬王パブロ・エスコバルが飼っていたカバが、現在地元の川や湖で大繁殖しているという。

 科学者らは、カバの個体数が2024年までに1500頭に急増する可能性があると推測しており、生態系を壊し、他の野生生物に脅威を与える懸念を口にしている。『New York Post』などが伝えた。

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麻薬王が残した4頭のカバが池に放置され大繁殖

 コロンビアで最大の麻薬密売組織「メデジン・カルテル」を創設し、世界中に悪名を轟かせた「麻薬王」パブロ・エスコバル。

 1993年にエスコバルを銃殺したコロンビア当局は、彼が所有していた飛行場や私設動物園、私設軍隊などを含む高級不動産を差し押さえた。

 エスコバルは、自宅敷地内の私設動物園に動物を違法で輸入していたが、カバもその一部で、差し押さえ後当局は大半の動物を他の動物園へ移した。

 だが、エスコバルが特に気に入っていたと言われている4頭のカバだけは、そのまま池に放置された。

 しかし、そのカバが現在100頭ほどに増えているというのだ。

麻薬王のペットのカバが池で大繁殖

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当局は個体数を抑制する方法を模索中


 繁殖力が高いカバは、年々その数を増やし、捕食者がいないために現在は地元の湖や川などの湿地帯を乗っ取る勢いで、更に繁殖し続けているという。

 生物学者たちは、急速に増殖するカバの個体数が、2024年までには1500頭にまで増えると推測しており、コロンビアの他の野生生物への脅威になると警告。

 ここ10年ほど、当局でも個体数を抑制する方法を模索しているが、避妊・去勢手術費用も高額となれば、なかなか思うようにいかないようだ。

 幸いなことに、これまでカバが人間を攻撃したという報告はなされていないが、本来野生のカバのオスは縄張り意識が強く、攻撃的な性格だ。

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 コロンビア環境監督局の研究員デビッド・エチェベリ・ロペスさんは、コロンビアのカバはエスコバルによって違法に輸入されたアフリカからの外来種であり、カワウソマナティーといった地元の在来種に影響を与えることは間違いないと述べている。

これ以上、数が増えないように避妊手術や去勢をしたほうがいいのですが、それは容易ではありません。また、カバの糞尿は人間や他の野生生物にとっても有害で、病気にする可能性もあります。

当局が早い段階でカバへの対策を実施していればよかったのですが、現在は淘汰が唯一の選択肢と考えるしか方法はなさそうです。


 しかし、増えすぎたからと言ってカバを射殺することを好む地元住民はいない。

 また、カバが有害であるとの直接的な証拠がない限り、数を減らす必要はないという意見もあり、当局ははっきりとした対策を実施しないままの状態となっており、その間もカバは急速に繁殖を続けている。

カバ最強伝説

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 カバは水陸両棲で、地球上に存在する草食動物の中で最も強い顎の力を持つと言われている。さらにカバの体は大きく、皮膚は分厚く、たいていの牙や爪による攻撃を無効化してしまう。

 縄張り意識が高いオスは、ワニやライオンにも果敢に挑み、戦績も上げていることから、地上最強生物の呼び名も高い。

追記(2021/01/24)本文の誤字を修正して再送します。 
written by Scarlet / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52298597.html
 

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