1月7日首都圏を中心とする地域に二度目の緊急事態宣言が発令され、昨年の春先同様に不要不急の外出自粛が呼びかけられた。今後は最低でも2月7日まで、この体制が続くこととなる。

ピザ
画像はイメージです
 宅配ピザといえば、在宅ワーカーの大きな味方である。もともと月に数回程度ピザを頼んでいた筆者も、ステイホーム期間には週1・週2といった高い頻度でピザを頼むようになった。

 最近では、「おひとりさま」で楽しめる宅配ピザも登場。サイズや価格帯のメニューも増えている。そこで今回は、全国展開する3社を対象にして、「おひとりさま」向けの宅配ピザ(お持ち帰りも含む)のコスパを比較してみたい

比較対象は主要ピザチェーン3社

 宅配ピザチェーンのうち、特に店舗数が多いのが「ドミノ・ピザ」「ピザハット」「ピザーラ」の3社で、全国的に展開している。今回の記事ではこの3社を比較する。

 ただし、どのチェーンを取ってもその人口カバー率は100%にはならないので、「近所に大手チェーンのピザ屋がない」という読者もいるかもしれない。

 東京・奥多摩や神奈川県の西部などでは、「緊急事態宣言の対象地域なのに宅配ピザが来ない」という悲しいケースもあり得る。申し訳ないが、そういう読者のお役には立たないことを先に断っておきたい。

“価格破壊”先導するドミノ・ピザ

ドミノピザ
ドミノピザ Photo 98908994 © Deanpictures
 このごろ躍進が著しいチェーンドミノ・ピザ。「お持ち帰り半額」の恒常化や店舗増など、さまざまな施策で日本の家庭に宅配ピザの普及を進めている。ドミノ・ピザのMサイズが「おひとりさま」向けと言えるかは食べる人によるが、クーポンをフル活用した割安メニューコスパが高く、おすすめできる。

 公式アプリ経由で手に入るクーポンを使えば、持ち帰りなら999円で「1ハッピーレンジ」のMサイズ1枚と、サイドメニュー1品を注文できる。宅配の場合には同一内容のメニュー1199円なので、ドミノ・ピザで注文する際の宅配によるコスト増は約200円だと考えていいだろう(クーポン情報は2021年1月20日時点)。

定番は「ドミノ・デラックス」だ

ドミノピザ
ドミノ・デラックス」といえば、「ピザらしさ」にこだわった定番メニュー。ハマってしまうジャンクな風味だ(写真左は公式サイトより、写真右は筆者撮影。以下同じ)
 最安値の価格帯(「1ハッピーレンジ」)で一番おすすめのメニューは「ドミノ・デラックス」だ。定価はMサイズ2019円だが、前述したように、各種クーポンを利用することで1000円前後で注文できる。

 安いながらも、サラミやイタリアンソーセージがたっぷり載っていて満足感がある。生地を無料で「クリスピー」にすれば、薄くなって食べやすい。トッピングの追加も可能だが、それ相応の追加料金がかかる。

ドミノ・デラックス」以外では、4種の風味が同時に楽しめる「クワトロハッピー」もいいだろう。個人的に一番のお気に入りは、ピリ辛ダレのカルビが楽しめる「高麗カルビ」だが、こちらは「3ハッピーレンジ」に設定されており、お安くはない(定価2667円、お持ち帰りなら半額で1333円)。

 大規模チェーンの宿命というべきか、クリスマス・正月などの繁忙期にはクオリティが下がる。「ハーフ&ハーフ」の盛り付けがいびつだったり、焼き上がり後のカットが甘く、持ち上げても切れなかったりということが起こるのだ。残念ではあるが、それくらいは仕方ないと割り切るしかないだろう。

ピザサンドは昼食にピッタリ

ドミノピザ
「おひとりさま」向けに開発されたピザサンドも、最安値の「ドミノ・デラックス」が一番よくできている
 ドミノ・ピザが「おひとりさま」向けとして展開しているメニューが、ピザサンド

 最安値486円から注文できる。サンドイッチと考えると高級品だが、ピザと比べればだいぶ安い。ピザ1枚を食べきれない人にはちょうどいい量である。「出前館」など、提携サイトのクーポンを利用することも可能だ。

 筆者は過去2か月を費やし、ドミノ・ピザのピザサンド8種をすべて食べ比べてみたのだが、意外というか、最安値の「ドミノ・デラックス ピザサンド」が一番美味だった。「高麗カルビ」や「ギガ・ミート」のボリューム感も捨てがたいが、「ピザを食べている」という感覚になるのは、チーズとピザソースの味が際立つ「ドミノ・デラックス」である。

ピザハットも単身者向けを強化

ピザハット
定番人気メニューを気軽に楽しめる、ピザハットの「クラシック4」。キャンペーン中は1078円で宅配してもらえる
「おひとりさま」人気で言えば、ドミノ・ピザの最大の競争相手がピザハットであるドミノ・ピザ同様にピザハットでも、1000円前後で注文できるピザメニューが充実している。

 サイトやアプリではデリバリーの半額クーポンも多く配布されている。ただし、これらはLサイズのみ対象になっている割合が高いため、「おひとりさま」には使いにくいのが惜しいところである

 なお3月28日まで、キャンペーンで「デリバリー30%オフ」を実施しており、「クラシック4」などの低額ピザのデリバリーが1078円で注文できる。各種クーポンを盛り盛りにしたドミノ・ピザに肉薄するコスパ感が嬉しい。

「MY BOX」も腹持ち良好

ピザハット
小ぶりなピザにナゲットポテトが付いた「MY BOX」はピザハットの新顔。見た目に反して腹持ちが良い
 そんなピザハットの新しい試みが、「MY BOX」シリーズである。これは15cmの小ぶりなピザ(全10種)に、フライドポテトとナゲットセットになったものだ。

 価格はデリバリーだと1080円〜で、お持ち帰りの場合には756円〜。運んでもらうわけだから差がつくのは当たり前だが、税抜300円という結構な差が付くことになるので、可能な限りテイクアウトしたい

 ピザのサイズこそ小さいものの、ポテトとナゲットが付いているため腹持ちが良く、テレワーク中の昼食にピッタリだ。「デリバリー30%オフ」でMサイズのピザを頼むのとどちらがいいか、よく検討したい。

ピザーラは「値下げ競争」には乗らない

 宅配ピザの老舗・ピザーラも盛んにテレビCMを打っているが、ドミノ・ピザピザハットが先導する「値下げ競争」には参加していない。ギャグマンガの『浦安鉄筋家族』に、主人公の母・順子が「ピザはお金持ちの食べるものなのよ!」と叫ぶシーンがあったが、2021年になってもピザーラのピザは高級品だ。「普段使い」をするには少々高すぎる

 安いメニューを取り上げても、「マルゲリータ」のMサイズが1944円、「バスターズ クォーター」のMサイズ2030円である。この価格帯では使えないクーポンも多く、不親切だ。「お持ち帰り半額」もあるものの、対象メニューが限られているのが残念である。

 しかし店舗数は多いため、「家に届く宅配ピザ屋がピザーラしかない」という人も少なくないのではないかと思う。そうなると、値引率は低く条件も厳しいが、配布されている各種クーポンを活用するしかないだろう。

 細かい不満点を挙げると、ピザーラ公式サイトの注文ページは、デザインが古くて使いにくい。筆者の場合、クーポンを使ってピザ1枚とポテトを注文するまでに15分も要したほどである。この点は改良を望みたい。

それでもウマいピザーラのピザ

ピザーラ
バスターズ クォーター」はピザーラの低額メニューだが、他社の上位メニューにも匹敵する満足感。本当に美味かった
 散々けなしたピザーラだが、ピザのクオリティという点では他の2社を圧倒する。追加料金の必要な生地を選ばなくてもチーズは濃厚で「これぞピザ」といった満足感がある。トッピングチーズによく馴染んでおり、本当に美味い。値段が張るのもうなずけるクオリティだ。

 ドミノ・ピザピザハットの上位メニューと、ピザーラの「バスターズ クォーター」のどちらが美味いかと言えば、ピザーラではないかと思う。1000円ではなく2000円のピザを食べるつもりなら、ピザーラは有力な選択肢となる。

 価格から言えば「おひとりさま」の日常食にはなり得ないわけだが、ピザーラメインターゲットファミリー層であり、単身世帯向けに力を入れてはいないものと思われる。

おひとりさまは宅配ピザはどこで頼むべき?

宅配ピザ

 ピザ屋を選ぶ際に大切な要素として、ピザ屋と自宅の距離がある。遠くから届くピザは、配達の間に冷めてしまい、チーズが固まって風味を損なうのである。

 逆に家から近ければ、テイクアウト専用のお得メニューも注文できる。住まいはピザ屋に近いほうが何かといい。

「おひとりさま」に適したピザチェーンドミノ・ピザピザハットだが、この2社は価格でもクオリティでも拮抗している。そうなると結論は「好みによる」という身もふたもないものになるが、「距離が一番近い店を選ぶ」というのもアリではないかと思う

 いずれにしても、毎日ピザばかり食べていては栄養が偏る。ただでさえ運動不足に陥りがちなステイホーム期間だけに、「お買い得」だからといって食べすぎないように気をつけたい。

TEXTジャンヤー宇都>

【ジャンヤー宇都】

「平成時代の子ども文化」全般を愛するフリーライター。単著に『多摩あるある』と『オタサーの姫オタク過密時代の植生学〜』(ともにTOブックス)ほか雑誌・MOOKなどに執筆

「バスターズ クォーター」はピザーラの低額メニューだが、他社の上位メニューにも匹敵する満足感。本当に美味かった