毎日の生活の中で無意識ながらも少しずつ蓄積されていくストレス。イライラしたり、落ち着かなかったりするとき、手軽にできる解消法の一つに深呼吸がある。その呼吸のリズムをガイドするリラックスアイテム「ルルド おやすみグースピー」の使い心地を試してみた。

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 「ルルド おやすみグースピー AX-BNL800」は、見た目はかわいらしいクマのぬいぐるみとなっている。マッサージクッションなどを販売するアテックスの製品だ。伸長120センチの子供が抱えると、少し大きめの枕といったサイズ感で、抱き心地がいい。

 しかし、ただのぬいぐるみとは異なり、腕の部分のスイッチを押すと「おやすみリズム」と「リラックスリズム」の二つのリズムでお腹の部分が動く仕組みになっており、「医学博士の提唱する”理想の呼吸法”をガイドする」というのだ。

 おやすみリズムを押すと、3秒間息を吸うようにクマのおなかがゆっくりと膨らみ、7秒かけて息を吐くように小さくなっていく。リラックスリズムは5秒吸って、5秒吐くというリズムをガイドしてくれる。

 実際には、おなかの部分に備わっているエアバッグが膨らんだり、しぼんだりという動作を繰り返す。しかも、膨らむときは「グー」という音を出し、しぼむときは「プシュー」という音を出すから、愛らしい寝顔と合わせて、本当にクマが寝ているようでかわいい。

 操作はボタン一つなので迷わないし、充電用のケーブルはカバーの中に隠せるので、枕として使う際にも邪魔にならない。表情も刺繍されているので、ボタンなどによる凹凸もない。さらに、カバーはファスナー式で取り外して洗濯できるので、清潔さもキープできる。

 素材は、高気密な起毛素材を使っており、マシュマロのような手ざわり感もやさしい。グースピーそのものは、ちょっと硬めで弾力のある抱き心地だ。


●一緒に呼吸しながらリラックス。個人的に眠るのは難しかった



 グースピーの説明には「眠りの研究から生まれた呼吸メソッドで“幸せな寝落ち”を体感」と記載されているが、「グー」「プシュー」というエアバッグの音は、人によって気になるかもしれない。筆者の場合、音が気になると眠れないので、グースピーを使ったまま寝落ちするのは難しかった。この辺は、心地よい音と感じて一緒に寝られるなど、個人差はあるのだろう。

 もっとも、リラックスしたい時に頼もしいアイテムだ。なんとなくイライラしているときなどは、自分でも知らないうちに呼吸が浅くなっているもの。グースピーの呼吸にあわせて呼吸を整えると気持ちが穏やかになった。

 これは、大人だけでなく子どもにも有効だった。子ども同士でケンカした時などに、グースピーを抱っこさせると長く深い呼吸をするため、気持ちが落ち着くようだった。

 実はこれまでも「3秒くらいで吸って、7秒くらいで吐くんだよ」と教えたことはあったが、いざケンカなどして怒っている時はうまくいかなかったが、「グースピーにあわせて吸ったり吐いたりしてごらん」と教えると、上手に深呼吸をしていた。

 家族からは、すべすべとした気持ちよい素材が「なでていると安心する」という意見もあった。大きなぬいぐるみなので乳幼児には難しいかもしれないが、小学生くらいならちょうどいいサイズ感だろう。


●自宅で仕事するときもそばに置きたい



 人によってストレス解消法はさまざまだ。例えば、ギュッと握る「ストレスボール」をオフィスデスクに置いたり、喫煙所で気分転換したり、散歩したりなど。グースピーも、そんなストレス解消の選択肢になる。

 外出などを控えて自宅で過ごす時間が増えると、ちょっとしたことでイライラしがちだからこそ、リラックスアイテムをそばに置いてみてはいかがだろうか。

 税別価格は1万円、サイズは幅470×長さ210×高さ170mm、重さは約1.7kg。電源は充電とACアダプタの2WAYで、約3.5時間の充電時の連続使用は約1.5時間。約20分で自動に電源が切れるタイマー機能も備わっている。(家電ライター・伊森ちづる)
イライラも呼吸を整えるとリラックスできる