中国人は個人主義の傾向が強いと言われることがあるが、決して団結力がないわけではなく、「愛国心」を背景とした団結力は凄まじいものがある。たとえば尖閣諸島(中国名:釣魚島)問題に端を発した2012年の反日デモや、韓国のTHAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)配備をめぐる「限韓令」などはその典型的な例と言えるだろう。中国メディアの快資訊はこのほど、「中国人の団結心は侮ることのできないものだ」と主張する記事を掲載した。

 記事はまず「中国人には団結力がある」と主張し、韓国人は中国人の団結力をみくびったがゆえにTHAAD問題で痛い思いをしたと伝えている。中国はTHAAD問題が浮上すると即座に中国に進出していた韓国の大手企業に圧力をかけ、中国人に対して韓国に旅行に行くことを自粛させるなどの対応を取った結果、訪韓中国人は激減したと指摘した。

 また、THAAD問題による韓国への対応は「国民レベル」でも行われたとし、中国人は自ら韓国旅行をキャンセルし、キムチを食べるのをやめ、不買運動に参加したと主張。こうした動きを受け、中国でそれまで大人気だった韓流文化も一気に影を潜めることになったことを指摘した。

 普段は団結力に乏しいと言われる中国人だが、記事は「中国の民衆が団結すれば、中国を侮った国の経済に打撃を与えることができる」と主張し、「中国人の団結心は侮ることのできない恐ろしいものであることが分かるだろう」と主張した。

 愛国心という名目で日々のうっぷんを晴らすガス抜きに利用されているという指摘もあるものの、過去には日本がターゲットになったこともある。過去の大規模な反日デモでは日系企業が襲撃されたり、日系車が破壊されたりと無秩序とも呼べる状況となったことは記憶に新しい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国人は団結力に乏しいだと? 「団結したら恐ろしいぞ」=中国メディア