ギリシャフランス戦闘機の運用実績は、すでに半世紀にわたります。

NATO加盟国において母国以外で初の契約

フランスの航空機メーカー、ダッソー・アビエーションは2021年1月25日ギリシャの首都アテネにおいて、同国政府とラファール戦闘機18機の売買および、関連する各種サポートの提供について契約を交わしたと発表しました。

調印式典は、ギリシャニコラオス・パナギオトプーロス国防大臣と、フランスのフロランス・パルリ軍事大臣が見守るなか、ギリシャ国防省のテオドロス・ラギオス装備担当総局長と、ダッソー・アビエーションのエリック・トラッピエ会長兼CEOが、契約書に署名しています。

なお、ギリシャラファールについて早急な引き渡しを要求したことから、契約した18機のうち12機は、すでにフランス空軍で運用中の機体を譲渡することとし、ダッソー社での新造は6機のみになるとのこと。機体の引き渡しは2021年夏から始まり、約2年で全機の授受を終える計画です。

ギリシャ1974(昭和49)年にミラージュF1戦闘機を発注したのを皮切りに、1985(昭和60)年にミラージュ2000、そして2000(平成12)年ミラージュ2000-5を採用してきた経緯があり、同国空軍とダッソーの関係は45年以上にわたっています。

なお、ラファール戦闘機はこれまでに母国フランス以外に、エジプトインドカタールなどが調達しているものの、ヨーロッパ域内で購入まで至ったのは今回のギリシャが初めてです。

ギリシャが購入契約を交わしたダッソー製ラファール戦闘機(画像:ダッソー)。