2024年度上期を目途に、日本銀行は「日本銀行券の改刷および500円貨の改鋳」を発表しました。つまり、お札と500円硬貨のデザインが新しくなるということです。特に10,000円札は2021年の大河ドラマの主人公でもある渋沢栄一ということもあり、あらためてお金への関心が高まるかもしれません。そこで今回は、「お金持ちの人ほど節約している」説に焦点を当て、お金を貯めるための意外なポイントについて考察します。

いわゆる「お金持ち」の人って、節約家?それとも浪費家?

「私の知り合いはかなりの高給とりなのに、後輩との食事会でも一切おごっているのを見たことがありません。高収入でも余分な出費をしない、というのがお金持ちになる秘訣なのかな、とある意味感心」(KK 45歳)

「お金がある人はそれなりに豪遊していそうなイメージです。つきあいの幅も広そうだし、家に車、ファッションも華やかなんだろうな、とうらやましくなります」(AJ 34歳)

テレビドラマなどに登場するお金持ちの人は、上記のように「1円でも節約するほど、ものすごい節約家」か「お金を湯水のように使う浪費家」とデフォルメされて描かれることも多いため、一般的にも同じようなイメージを持たれがちなのかもしれませんね。
いずれにせよ、やはり金銭的にも豊かになりたいと思うのは、人として自然なこと。少しでも夢を実現させるために、お金持ちの心がけや節約術などを参考にして取り入れたいものです。

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お金が貯まる人の心がけとは

お金をしっかりと貯めている人たちは、日頃からどのように心がけて生活しているのでしょう。

健康管理をしっかりする

仕事で成功している人の多くは、健康に対する意識が高いともいわれています。体が丈夫なら少々無理をしてもすぐにリカバリーでき、新しいことにどんどんチャレンジする余裕が生まれますよね。反対に、健康管理をおろそかにしていると、体調不良や病気になるおそれもあり、高額な医療費がかかってしまうことも。日頃から睡眠時間をきちんと確保したり、ウォーキングや筋トレなどを生活にとりいれたり、まずは最大の財産である自分の心身を守りましょう。

人とのコミュニケーションを大切にする

どんな職業であれ、仕事は人と人とのつながりで成り立っていることがほとんどです。誰にでも気持ちよくあいさつできる人や、相手の意見に耳を傾けることができる人には自然と信頼が集まるでしょう。当然、仕事のチャンスや耳寄りな情報をつかむ確率も上がります。

「モノ」ではなく「経験」にお金を使うことができる

たとえば、流行の服を1着がまんして、そのかわりに英会話のレッスンに参加してみる。あるいは、一流のフレンチレストランで“おひとりさま”としてサービスを受けてみる。こうした経験は、あなたの“心の引き出し”を増やし、自信となっていくでしょう。人間性を豊かにしてくれる経験はたくさんしたいものですよね。

参考になるかも!お金持ちの節約術

「今の私たち夫婦の収入では、とてもお金持ちと呼べるレベルには到達できません」という人、突然の収入大幅アップは難しくても、毎日の暮らしの中での節約方法として、お金持ちの節約術を参考にしてみてはいかがでしょうか。ひとつひとつの節約術は小さなことの積み重ねで「お金持ちの節約方法にしては意外なポイント」と感じるかもしれませんが、コツコツ実践すれば、やがて大きな結果につながるでしょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)を始める

公的年金に加えて給付が受けられる制度「iDeCo」。自分で金額を決めることができる掛金は、全額所得控除。また、利息や運用益も非課税です。将来への備えもできて、節税にもなるため、一考の余地がありそうです。

税金や公共料金をクレジットカードで納める

公共料金をクレジットカードで支払う人は多いようですが、国税庁クレジットカード納付のQ&A」でも紹介されているように、現在では納税もクレジットカードでおこなえます。当然、金額に応じたポイントが付くため、上手に利用して節約につなげてみてはいかがでしょうか。

衣類・外食にかかるお金の見直しをする

低品質・低価格な衣類は摩耗するのが速く、結果としてまた新しいものを購入することになるケースも多く見受けられます。そのため、ベーシックで長く着られる高品質な服を手に入れることがおすすめです。また、「軽くお茶でも」と入ってしまうファミレスや、ついつい立ち寄ってしまうコンビニなど、省こうと思えばかなりカットできる出費もあります。衣類と外食にかかるお金は、節約ポイントです。ぜひ見直しをしてみましょう。

使った残りを貯蓄するのではなく、貯蓄した残りを使う

「今月はこれだけ出費したから、残りを貯蓄にまわそう」という精神では、なかなか貯蓄額が増えませんよね。そこで、「毎月、必ずこの額を貯蓄して、残りのお金で可能な範囲の出費を楽しもう」と考えましょう。毎月給料から自動的に引き落とされるタイプの定額預金にすれば手間もかからず、使ってしまう前に貯まります。

お金の大切さをあらためて見直してみませんか

コロナ禍などで収入が不安定になったり、想定外の出費が重なったり、とお金の大切さを痛感する機会も多い昨今。こんなときだからこそ、あらためて家計の見直しをして、暮らしに合った節約術を見つけてみませんか。家族で意見を出し合い、「何年後にはいくら貯めて、旅行に行こう」と目標を持つのもよいでしょう。節約することを楽しみながら、ポジティブに取り組んでいくことが、実は節約成功の一番のポイントなのかもしれません。

貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考資料