プレミアリーグ第21節、ブライトンvsトッテナム1月31日にアメリカン・エクスプレス・スタジアムで行われ、ホームのブライトンが1-0で勝利した。

6位のトッテナム(勝ち点33)は前節、リバプールとの上位対決に1-3で敗れ5戦ぶりの黒星を喫した。次節にチェルシーとのダービーを控える中、白星を取り戻したいモウリーニョのチームは、17位に位置するブライトン(勝ち点18)とのアウェイゲームに臨んだ。

リバプール戦からは先発4人を変更。失点に絡むミスを犯したオーリエとダイアーに代わってアルデルヴァイレルト、ダビンソン・サンチェスが起用された他、負傷離脱したエ-スのケイン、ドハーティに代わってベイル、ムサ・シソコが入り、[3-4-3]の布陣を継続した。

試合は開始早々にホームチームに決定機。3分、ボックス右でマク・アリステルからパスを受けたグロスが体勢を崩しながらも右足アウトで押し出す技ありのシュートを放つが、これは惜しくも左ポストを叩いた。

この最初の決定機を逃したものの、以降も強度の高い守備と相手のボール回しをうまく封じて主導権を握るブライトンは自分たちの流れの中で先制に成功する。17分、右サイドで相手を一度広げたグロスマク・アリステルとのパス交換でボックス右に抜け出して丁寧なマイナスの折り返し。これをゴール前のトロサールが右足ワンタッチでニア下に流し込んだ。

立ち上がりから覇気のないプレーに終始するアウェイチームは20分を過ぎて相手陣内でのプレーを増やしていくが、全体の動き出しの少なさ、プレー精度の低さが目立ってフィニッシュの形を見いだせない。29分にはエンドンベレの果敢な仕掛けから攻撃をスピードアップし、ボックス手前でソン・フンミンから横パスを受けたベルフワインがようやくファーストシュートを放つ。だが、これは枠の左に外れる。

このプレーをキッカケに流れを好転させたいトッテナムだったが、攻守に精彩を欠く状況は変わらず、何とか最小得点差で前半を終えるに留まった。

迎えた後半、ハーフタイムのロッカールームで激しい檄を飛ばしたであろうポルトガル指揮官はD・サンチェスを下げてカルロス・ヴィニシウスをハーフタイム明けに投入。この交代でシソコを右サイドバック、ヴィニシウスを最前線に配した[4-2-3-1]に変更した。

立ち上がりは前から圧力をかけて相手を押し込む形を作り、51分にソン・フンミンがボックス外から足を振っていくなど、躍動感を見せたトッテナム。その一方で56分には相手セットプレーの二次攻撃からフェルトマンのヘディングシュートがゴール前のホワイトに当たってゴールに向かうピンチが訪れる。しかし、ここはGKロリスの見事な反応で凌いだ。

立ち上がり以降、徐々に攻撃が尻すぼみとなったアウェイチームは61分、ベイルを諦めてルーカス・モウラを投入。しかし、攻め切れない中で攻撃から守備への鈍さが顕在化し、そこをブライトンに引っくり返されてあわや2失点目というピンチを幾度も招く。

74分には足首を痛めたエンドンベレを下げてラメラを最後のカードとして投入したトッテナムは中盤の構成をホイビュルクのアンカー、ベルフワインとラメラのインサイドハーフと攻撃的な形にシフト。すると、この交代直後にソン・フンミンのミドルシュートで良い形を作ると、75分にはこの試合最大の決定機。ボックス中央で左サイドのベン・デイビスから足元にパスを受けたヴィニシウスが鋭い反転シュートを枠の左隅に飛ばすが、これはGKサンチェスビッグセーブに阻まれた。

その後もリスクを冒して攻めるトッテナムは84分、相手の鋭いカウンターを受けてGKロリスが引き出された状態でグロス折り返しをコノリーに無人のゴールへ蹴り込まれるが、ここはDFアルデルヴァイレルトのスーパークリアで難を逃れる。

このプレーをキッカケに何とか勝ち点1を持ち帰るところまで持っていきたいところだが、最後までブライトンの守備をこじ開けることはできなかった。

そして、ケイン不在を感じさせる攻撃面のアイデア不足、全体の運動量の不足と振るわない戦いぶりとなったトッテナムは痛恨の2連敗。そして、次節はチェルシーとの難しいダービーに臨むことになった。

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