人間の感情を読み取り、学習して反応する犬型ロボット

人間の感情を読み取り、学習して反応する犬型ロボット image by:KODA

 人類最良の友と言われる犬がモチーフとなったペット用AIロボットと言えばAIBOが有名だが、世界では更に犬らしく、犬と飼い主の絆を深めるための開発が進められている。

 アメリカの企業が開発した、最新の犬型ロボットは、高性能AIで人間の感情を読みとり、最適な反応をすることができるという。

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喜怒哀楽を感じとり、犬と飼い主の絆を再現

 カリフォルニア州に拠点があるKODA社が開発する犬型ロボットは、本物の犬と飼い主との絆を再現するべく、ご主人さまの喜怒哀楽を感じるとるAIを搭載しているという。

 それだけでなく、自己学習を行うことで、そうした感情に対してベストな対応を身につけてしまうのだ。

 それだけの性能があるのだ。当然ペットとしてただ愛らしいだけでなく、盲導犬や番犬として活躍することだってできる(なお人間を攻撃はできないとのこと)。

飼い方次第でかわいい子犬から、スーパーコンピューター並みの犬まで

 開発のポイントは、KODA社の犬型ロボットが学習できるのは、実際に遭遇した体験からだけである点だ。これは不便なようでいて、それぞれにユニークな個性が宿るという面白さがある。

 エマ・ラッセルCEOによれば、「家電、家庭のペット、芸術作品が機能的にまとまっている」そうだ。最初から完成しているわけではなく、「子犬のような状態から、訓練によってはスーパーコンピューターを搭載した犬型ロボットへと進化する」のもウリであるとか。

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image by:KODA

ブロックチェーン技術を利用した分散型知能


 KODA社の犬型ロボットが多岐にわたる複雑な作業をこなせるのは、「ブロックチェーン技術を利用した分散型人工知能」の賜物だという。

 このおかげでハッキングや改竄からデータを守りつつ、常に環境に適応し続けることができるのだそうだ。

 生き物のようなリアルな動作は、14個の高トルクモーターが連動することで実現されている。

 さらにボディに搭載された各種カメラやセンサーによって、周辺環境や飼い主のニーズにしっかりと対応する。マイクが内蔵されているので、飼い主さんの声に対しても反応してくれる。

 ロボットならではの仕掛けもある。高解像度ディスプレイをのぞけば、今ロボットの目に映っている世界をそのまま見ることができるのだ。

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image by:KODA

気になるお値段は?


 気になるのはそのお値段だが、4万5000ドル(約450万円)からとなっている(こちらで予約受付中)。

 7万5000ドル(750万円)するボストン・ダイナミクスの四歩行ロボットに比べればお手頃かもしれないが、aiboよりは相当高い。諸経費を含めたaibo15匹分といったところだろうか。

 ロボットだから生物的な病気や死はないが、物理的な不具合や故障はある。エサや散歩は必要ないが充電やメンテナンスは必要だ。

 ペットと暮らしたいという願望があり、余裕と責任感があるなら、ロボットにするか、本物の犬にするか、両方飼うかは本人の選択次第だ。

References:prnewswire/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
https://karapaia.com/archives/52298799.html
 

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