凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)と東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター(所在地:東京都文京区センター長:遠藤 利彦、以下 東京大学Cedep)は、2018年より共同研究として「幼児期の非認知能力の育ちを支えるプロジェクト」に取り組んできました。当プロジェクトでは、意欲や社会性、自己制御といった学力以外の心の育ちに注目し、保育の現場で保育者が子どもの非認知能力の育ちを「見とり・支える」ためのプログラム開発および効果検証を行っています。
 凸版印刷と東京大学Cedepは、本プロジェクトの概要と静岡県袋井市における実証実験(※1)、家庭や園における非認知能力についての意識や取り組みに関する調査を紹介するシンポジウムを開催します。



■ 共同研究「幼児期の非認知能力の育ちを支えるプロジェクト」について
 近年、幼児期における非認知能力に対する関心が高まっています。非認知能力とは、読み・書き・計算など知能テストで測定してきた能力以外の、自分を大切にし、自分を高めようとする力、周りの人とうまくやっていく力、自分の感情をうまくコントロールする力などを指します。これらの資質・能力は、子どもの健全な育ちを長期にわたり予測する要素の一つと考えられています。これらの資質・能力の育ちを支える大人の関わりは、特定の活動プログラムを大人主導で子どもに“やらせる”のではなく、子どもから発せられた意欲を大人が見とり、子ども主体の活動を大人が受容し支えるものであることがより適切だと考えられます。
 凸版印刷と東京大学Cedepは、2018年より共同研究として「幼児期の非認知能力の育ちを支えるプロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトでは乳幼児の保護者や、保育園、幼稚園、認定こども園などの幼児教育・保育施設の運営者・保育者が、子どもの非認知能力についてどのような認識を持っているか、また、どのような具体的な取り組みを行っているのかについての調査を実施。これらの調査とともに、幼児教育・保育施設の保育者が子どもの非認知能力、特に子どもの意欲を「見とり・支える」ことを補助するコンテンツやタブレット用記録アプリの開発を進めています。

■ シンポジウムの概要



東京大学Cedepについて
 東京大学Cedepは、乳幼児の発達や保育・幼児教育の実践、そのための政策に係る研究を推進する「発達保育実践政策学」という新たな統合学術分野の確立を目指して、2015年7月1日に、東京大学大学院教育学研究科附属の研究センターとして設立されました。子育て・保育、発達基礎、政策、人材育成の4つの領域で先端的な研究に取り組んでいます。また、子育て・保育現場でのデータ活用によるスマート化を実現する「子育て・保育現場における Society 5.0」を目指し、現場に応用するための研究なども進めています。また、「あらゆる学問は保育につながる」をスローガンとし、総合大学である東京大学の知の多様性を生かし、皆さまと共に、子どもと子どもにかかわる誰もが集い語らう知のアゴラ(広場)になることを目指しています。


※1 静岡県袋井市における実証実験
静岡県袋井市において、小学校入学に向けた「思考・表現の基礎となる力」や「学びに向かう力」の育成と、より質の高い保育を実践する保育者スキルの向上を目指し、年長児を対象に幼稚園などでのICT利活用を推進する実証実験を袋井市内の3園で2020年10月~実施中。アプリを活用し、数・量・図形の遊び活動とその効果の検証、子どもの非認知能力を効果的に引き出す活動記録の方法を検証します。

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以  上

配信元企業:凸版印刷株式会社

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