アンジェリーナ・ジョリー(45)が、元夫ブラッド・ピット(57)から贈られた絵画が競売にかけられることになった。「Tower of the Koutoubia Mosque」と題された油絵は、英国のウィンストン・チャーチル元首相が第2次世界大戦中に描いた唯一の作品だ。出品先であるロンドンクリスティーズによると、絵画の推定落札額は150万ポンド(約2億1700万円)~250万ポンド(約3億6000万円)になるという。

オークションハウスの「クリスティーズ」ロンドン本社は現地時間1日、英ウィンストン・チャーチル元首相が描いた油絵が出品されると伝えた。「Tower of the Koutoubia Mosque」と題された絵画は、現地時間3月1日に開催される「モダンブリティッシュ・アート・イブニング・セール」で競売にかけられる。出品者はアンジェリーナ・ジョリーによる「ジョリー・ファミリー・コレクション」だ。

絵画「Tower of the Koutoubia Mosque」は、1943年モロッコの都市マラケシュで制作された。油絵が趣味だったチャーチル氏が第2次世界大戦中に描いた唯一の作品だ。

同年1月、チャーチル首相とフランクリン・D・ルーズベルト大統領モロッコで「カサブランカ会談」を開催した。会談後、チャーチル氏はルーズベルト氏をマラケシュに招待し、美しい街の景色や夕焼けの光景をルーズベルト氏と共有した。素晴らしい風景に感動するルーズベルト氏の姿を見たチャーチル氏は、2人の思い出としてマラケシュの姿を描くことに決めたという。完成した絵画はルーズベルト氏に贈られ、2人の個人的な友情だけではなく英国と米国の友好的な国際関係も築いた。

1945年ルーズベルト氏が他界した後、絵画は息子エリオットさんが引き継いだものの、その後は売却され数々の所有者の手を渡っている。2011年に絵画を295万ドル(約3億1100万円)で売却したことを伝えたアンティーク・ディーラーの「M.S. Rau」は、作品の過去の所有者について詳しく述べている。

ルーズベルト氏の息子エリオットさんは、1950年にネブラスカに住むアートコレクターに売却。その後、チャーチル氏をテーマにした映画『The Finest Hours』(1964年)に関わった映画プロデューサーのノーマン・G・ヒックマン氏に売却され、彼の死後引き継いだ親族が15年保管していた。そして「M.S. Rau」の手に渡り、2011年に匿名の人物が購入したという。

『Page Six』の情報筋は、絵画を購入した匿名の人物が当時熱心なアートコレクターだったブラッド・ピットだと明かしている。ブラッド第2次世界大戦をテーマにした映画『イングロリアス・バスターズ』(2009年)に出演したことから、チャーチル氏の作品に興味を持ったという。

絵画はブラッドからアンジーへ贈られ、今回「ジョリー・ファミリー・コレクション」のひとつとして競売にかけられることになった。アンジーとブラッドは過去にプライベートで渡英した際、ロンドンにあるチャーチル博物館(Churchill War Rooms)を一緒に訪れたことが報道されている。

画像3枚目は『Christie’s Auctions & Private Sales 2021年2月2日付「PRESS RELEASE: Sir Winston Churchill’s Only Wartime Painting to be Offered in the Modern British Art Evening Sale, 1 March」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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