プレミアリーグ第23節、トッテナムvsWBAが7日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、ホームのトッテナムが2-0で勝利した。
 
前節、チェルシーとのダービーを0-1で落とし、リーグ3連敗を喫した8位のトッテナム(勝ち点33)は、降格圏の19位に低迷するWBA(勝ち点12)を相手に連敗ストップ、4戦ぶりの白星を目指した。チェルシー戦からは先発4人を変更。ダイアーに代わってダビンソン・サンチェスが起用されたほか、ムサ・シソコ、ベルフワイン、カルロス・ヴィニシウスに代わって両足首のケガが癒えたエースのケイン、ラメラ、ルーカス・モウラが起用された。
 
得点力不足解消へアタッカーの枚数を1枚増やして臨んだトッテナムは立ち上がりにルーカスが果敢な仕掛けを見せ、10分にソン・フンミン、11分にラメラと続けて際どいシュートを放つ。
 
さらに、14分には高い位置でのボール奪取から右サイドを突破したオーリエからボックス左でフリーのケイン折り返しが渡る。3戦ぶりの復帰となったイングランド代表FWは左足を振り抜くが、これは惜しくもクロスバーを叩く。直後の18分にもエンドンベレのパスがDFにディフレクトしたボールがボックス左へ抜け出したケインへ渡るが、再び放った左足のシュートもわずかに枠の右へ外れた。
 
早い時間帯の先制点はならずも勢いを持った攻めでゴールを匂わせる良い形の攻めが続くホームチームは、サイドを起点に揺さぶりをかけていく。だが、ディアニェを残して全員がボックス付近で守り、ボールを持ってもGKジョンストンからロングボールを前線に蹴り込むだけのWBAの徹底した戦いに苦しみ、得意のショートカウンターなど波状攻撃を仕掛けることができない。
 
逆に、前半終了間際の44分には相手のカウンターからスノッドグラスの右クロスをゴール前のディアニェに頭で合わせられるが、ここはGKロリスビッグセーブで何とかしのいだ。
 
迎えた後半、キックオフ直後のソン・フンミンの決定機をGKジョンストンの好守に阻まれて引き続き難しい展開も予想されたが、窮地を救ったのはやはり頼れるエースだった。54分、ボックス手前中央のホイビュルクの鋭い斜めのグラウンダーパスをボックス左で受けたケインが後半最初の決定機を右足の丁寧なシュートでゴール右隅に流し込み、今季13点目とした。
 
ようやく相手の守備をこじ開けたトッテナムは畳みかける攻めで2点目まで奪い切る。58分、自陣深くでのクリアボールをケインが胸で落としてルーカスに繋ぐと、そのままルーカスが快足を飛ばして相手ボックス付近までドリブルで運んでボックス右に走り込むソン・フンミンへラストパス。これをソン・フンミンが冷静に右足で決め切り、リーグ6戦ぶりとなる今季13点目とした。
 
これで完全に余裕の出てきたトッテナムはここからゲームコントロールを優先する戦い方にシフト。68分には足を痛めたオーリエに代えてドハーティ、74分にはラメラに代えてベルフワインをピッチに送り出し、試合を締めにかかる。
 
一方、何とか勝ち点を持ち帰りたいWBAはディアニェが2度ゴールネットを揺らす場面を作り出すが、いずれもオフサイドでゴールは認められず。すると、試合終盤にかけては前半から守備にパワーを注ぎ過ぎたことで肝心の攻撃に出るパワーを出せない。
 
3点目こそ奪えないものの、最後まで危なげない試合運びを見せたトッテナムは試合終了間際にソン・フンミンに代えて16歳の新星FWスカーレットをプレミアデビューさせる余裕の采配もみせ、2-0の完勝。
 
ケインソン・フンミン揃い踏みの活躍によって連敗を「3」でストップすると共に4戦ぶりの白星を手にした。

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