スピード据え置きの大型車は、やっぱり……。

平均速度は向上も、全区間で105km/h以下

ナビタイムジャパンは2021年2月8日(月)、昨年12月22日に6車線化と最高速度120km/h運用が開始された新東名の静岡区間(御殿場JCT~浜松いなさJCT、約145km)について、カーナビアプリ「カーナビタイム」「トラックカーナビ」などから取得したデータによる所要時間と平均速度の変化を分析した結果を発表しました。

今回は、引き上げ実施から約1か月後の2021年1月25日(月)~29日(金)を基準に、1年前の2020年1月20日(月)~24日(金)および半年前の2020年7月6日(月)~10日(金)と比較。上り線の浜松いなさJCTから御殿場JCTまでのあいだは2020年1月と比べ、普通車の所要時間が約4分短縮しているそうです。

また普通車の平均速度も、120km/hの試行運用区間(森掛川IC~新静岡IC)を含む全ての区間で速度の上昇が見られたといいます。ただし、最高速度が80km/hのまま据え置かれた大型車は、所要時間や平均速度に大きな変化はなかったとのこと。

ナビタイムジャパンはこうした分析結果から、「6車線化・最高速度規制引き上げの効果が一定数あることが考えられます」としています。

ちなみに、高速道路の最高速度引き上げをめぐっては、多くのクルマがスピードを出すようになるのではないか、という懸念も聞かれました。今回の新東名は6車線化で走りやすくなるとともに、145kmもの区間で一挙に最高速度が引き上げられましたが、ナビタイムの資料によると、全区間で平均速度がアップしたものの、105km/h以上にはなっていないようです。

新東名の静岡区間。6車線化直前の様子(画像:NEXCO中日本)。