最近、本屋さんに行くと必ず見かけるキャラクタームック。
そのラインナップにあってもおかしくない、
むしろなぜいままでいなかったの?というキャラがついに登場。

世界で最も有名なキャラクター、ミッキーマウスです。

『LOVE MICKEY MOUSE』というタイトルで、表紙は昔ながらのオールドミッキーが目印。
この本でしか手に入らないトートバッグの付録がつき、
ミッキーマウスの短編映画118本のレビューが掲載。
そう、ミッキーが主演する短編映画でこんなにあったんですよね。
中編映画と長編映画をあわせると120本以上です。

いっぱいありすぎてどれが面白いのかわかんない。
そんなにいっぱい見れないよ!

はい、そのとおりだと思います。

ここは、この本でレビューを担当した私がその中から選りすぐりの10本を、明日から使える豆知識つきでご紹介します。


ミッキーのデビュー作であり、世界初のトーキー(有声)アニメ
蒸気船ウィリー

劇中で聞こえるミッキーミニーの甲高い声。その声の主は、実はウォルト・ディズニー
予算の都合で自分の声を入れた、ということでミニーの声は4本目から女性(ディズニー社にいた女子社員)に変更。
ミッキーの声はその後もウォルトが継続して担当し、1947年まで務めたという。
まさにミッキーウォルトの分身、ということですね。


初期デザインのギョロ目ミッキーが登場。ミニーの平手打ちも
プレーン・クレイジー」

1929年、ミッキーマウスの3本目の作品として公開されたが、実は一番最初に作られていた作品なので、1作目の「蒸気船ウィリー」とミッキーのデザインが違う。
しかも性格はいたずら者であり、ミニーに無理矢理キスをし、手打ちをくらうというシーンも。


囚人服を着たミッキー!? さらにプルートの前身となる犬が登場。
ミッキーの陽気な囚人

タイトルからして衝撃。ミッキーがなんと囚人として牢獄にいれられています。
シマシマ模様の囚人服を着ている姿はこの作品でしか見られません。
でもタイトルどおり陽気なミッキーは、ハーモニカを吹いて踊り出しちゃいます。
そこに番犬として登場する犬が、後にミッキー飼い犬となるプルートの前身です。


名前もなくモブキャラ扱いのグーフィーが登場
ミッキー一座

ミッキーは指揮者、ミニーダンサーなど、様々な演目を披露していくミッキーと仲間たち。
この頃はまだドナルドプルートは仲間ではなく、馬と牛のキャラ(ホースカラーとクララベル)が
頻繁に登場する。(ちなみにこの2匹は最近、パークでも見かけるようになりました)
ミッキーたちの演目を見ている観客席の中に、笑いながらポップコーンをほおばる犬がいて、そのキャラが後のグーフィーになる。


ミッキーシリーズ初のカラー作品
ミッキーの大演奏会

ドナルドなどのおなじみの仲間たちがようやく勢揃いする作品。
ミッキーの短編は1935年のこの作品で初めてカラーになりました。ディズニー社はこの作品で初めてカラーに挑戦したわけはありません。知名度のないシリーズを売り込むために、あえてミッキーをカラーにしなかったのです。
初めてカラー化した作品は「花と木」という短編アニメ映画でアカデミー賞を受賞しています。


ミニーに浮気発覚!?ミッキーミニーはどうなるの!?
ミッキーのライバル大騒動

永遠の恋人であるミッキーミニーに破局の危機が訪れる!?
ミニーが他のオトコと手をつないじゃうなんて。他のオトコにときめくなんて。まさかの展開にミッキーイライラは頂点に!ミニーをたぶらかす、そのオトコの名前はモーティマーです。
モーティマーとは、ウォルト・ディズニーネズミのキャラを思いつき、そのキャラに名付けようと思っていた名前。ところが妻に反対され、ミッキーを提案されたのでした。


短編ではありえない巨額の費用が投じられた
ミッキーの巨人退治

時代は中世。仕立て屋のミッキーミニーは王女と結婚するという褒美をめざし、巨人を退治することになるというお話。
城下町やお城の背景、巨人との戦いなど見所が満載で、とてもじゃないけど9分のためにここまでやったの?!と目を疑いたくなる。
案の定、いままでのミッキーマウスのアニメの中で最も費用がかかってしまい、この作品以降は製作費の管理をきっちりすることにしたという。


青い魔法帽子をかぶったミッキーはこの作品で生まれた
ファンタジア魔法使いの弟子

長編アニメ「ファンタジア」の一編。青い帽子をかぶったミッキーは、パークでも見ることができるもはや定番のスタイルになりました。
魔法使いの見習いであるミッキーは、師匠の魔法の帽子をかぶって魔法を使ってみるものの止められなくなってしまう。
ミッキーの師匠はイエン・シッドという名前で、英語で書くと「YEN SID」。
逆さにすると「DISNEY」(ディズニー)となんです。


やっぱりクリスマスは定番ですよ!
ミッキークリスマス・キャロル

ディケンス原作の「クリスマス・キャロル」をミッキーとその仲間たちが演じる、という珍しい中編作品。なので作品紹介にもミッキーマウス(ボブ・クラチット役)といった形で書かれます。
さらなる楽しみとしては、いままでの短編、長編作品からかなりの数のディズニーキャラが登場すること。ざっと40キャラぐらいいる。ウォーリーを探せ状態ではありますが、詳しい人はぜひ隅々までチェックしてみよう。

10
凶暴化してしまったミッキーがちょっとヤバイ
ミッキーアルバイトは危機一髪

ミッキーアルバイトへ向かった洋館で、ジュリアスという怪物と脳みそを入れ替えられてしまった。怪物に乗っ取られたミッキーの顔が、いまや使用禁止と言われる気がする。これはぜひその目で確かめてほしい。
また、脳みそを入れ替える前にミッキーの頭をスキャンした映像が見えますが、ミッキーの脳みそは耳の中までびっちり入っていました。

はい、これでアナタも今日からミッキー通!
ちょっと(だいぶ)足りないところはミッキーのファンムックで補ってくださいね。

そして2014年3月に公開するディズニー最新作「アナと雪の女王」では、ミッキーの短編「ミッキーのミニー救出大作戦」が同時上映。
モノクロ時代のミッキーが3D映像の完全新作として再び現代によみがえり、さらには声までウォルト・ディズニーの音声を使うという徹底ぶり。声を音声アーカイブから1音1音抽出してしたというのだから、技術の進歩ってすごーい!いまから楽しみデス。
(小林美姫)

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