バイエルンは16日に会見を実施し、オーストリア代表DFダヴィド・アラバが2020-21シーズン限りで退団することを発表した。

 アラバのバイエルンとの現行契約は2021年6月30日までとなっていたものの、契約延長交渉の難航が伝えられ、今シーズン終了後の退団が濃厚と見られていた。新天地は未定だが、レアル・マドリードのほか、パリ・サンジェルマンバルセロナマンチェスター・Cマンチェスター・Uなどプレミアリーグ勢が関心を示していることが報じられている。

 会見に出席したアラバは、「今シーズンを終えたあと、新たなことをするためクラブを去ることにしました。簡単な決断ではありませんでしたが、13年間ここにいて、クラブは私の心の近くにあります。新天地はまだ決めていなません」と語り、今シーズン限りでバイエルンを去ることを明言した一方、新天地が未定であることも明かした。

 また、アラバは「この13年間、信じられないほど美しい瞬間を経験することができ、とても感謝しています。この13年間は言葉では言い表せないほど美しく、強烈な時間でした。もちろん(決断に)時間はかかったが、『新しいことをしよう、新しいものを見よう、新しい挑戦をしよう』と、自分のために決めました。そのため(発表)に時間がかかりました。私の代理人が他クラブと連絡を取り合っていることは周知の事実です。あとは、今後のことを考えて決めていくことになります」ともコメントしている。

 現在28歳のアラバは2008年に母国を離れてバイエルンの下部組織に加入し、2010年にトップチームへ昇格。同年2月10日に行われたDFBポカールのグロイター・フュルト戦でデビューを果たし、当時のクラブ史上最年少出場記録を樹立。2011年1月から6月まではホッフェンハイムへのレンタル移籍を経験。現在のチームでは元ドイツ代表FWトーマス・ミュラー2008年8月15日デビュー)に次ぐ最古参選手となっている。

 クラブ通算ではここまで公式戦415試合に出場し、33ゴール50アシストを記録。外国人選手としてはバイエルン史上2位の出場試合数を誇っており、今シーズン中に元フランス代表MFフランク・リベリーが記録した425試合という外国人選手の最多出場記録を超える可能性もある。

 なお、バイエルンは同選手の後釜として、ライプツィヒに所属するフランス代表DFダヨ・ウパメカノが2021年7月1日から5年契約で加入することを14日に発表している。

アラバが今季限りでバイエルンを退団 [写真]=Getty Images