日々の暮らしの中に癒しを取り入れるのって大切なわけで、なぜならばクサクサした気持ちをずっと抱えたままだとダークサイドに堕ちてしまいそうになったりならなかったりするからである。
で、例えば子犬とか子猫とかの動画なんかを見てほっこりするっていうのは定番だし、小さいなー、かわいいなー、って素直な心で思うんだ。
だけど、ただいまネット上を席巻している「Hi Stranger(やあ、見知らぬ君)」という動画は、小さいものもかわいいものもまったく登場しないのに癒される、そんな不思議な魅力を放っているよ。
Hi Stranger (Original) - KIRSTEN LEPORE
「Hi Stranger」は、アメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動しているアニメーター、キルスティン・ルポールさんが制作したストップモーションのクレイアニメ。キモさと癒しをごちゃ混ぜにして盛り合わせたような、不安になるけど中毒性の高い作品だ。
トゥルッとしたお尻の謎キャラが登場
登場するのは、トゥルットゥルッでプリンプリンな見た目の全裸キャラである。なんだか質感がしっとりとしているように見えるし、かわいいかキモいかでいえばキモい。
そいつがやけに気だるい感じのボイスで「久しぶりだね」とか「お尻を見てもかまわないよ」とかいってくる。そして、いきなり木を作り出したり、夕焼けを眺めたり、スケッチを始めたりする。続けて、こんなことを語り始めるのだ。
君が一度にすごくたくさんのことをやろうとしたり、自分の選択について悩んだり、誰かにいってしまったことを悔んだりする姿を見ているよ。君は自分に厳しすぎる。でも君って最高。
そして愛される資格がある。本当だよ。
あとは君がそれを信じさえすればいい。
なにこれなんなのこいつ。初めは正直いってキモかったけどだんだんそばにいたくなってついには愛着さえ感じ始める・・・なんなの私のこの気持ち。けっこう深い話してて心に響くじゃないか。
ポストイットのスケッチから誕生した
キルスティンさんが「Hi Stranger」の着想を得たのは、古いスケッチブックからだったそうだ。
かつて人気アニメ『アドベンチャー・タイム』のストップモーション版を手掛けていたとき、責任者だったケント・オズボーンさんがポストイットに描いたスケッチをもらい、スケッチブックに貼っておいたのを目にしたのだ。
キルスティンさんはピン!ときた。すぐさまケントさんにメールで連絡を取り、承諾を得た。そしてデザインにちょっと手を加えて完成したのが、この謎キャラなのだとか。
最後に、全裸の謎キャラが「ほんの一瞬でも会えてよかった。愛してるよ」みたいなことをいってくれてしっかり癒されてしまった私はよっぽど疲れているのだろうか。癒しが欲しいお友だちはちぇっくりんこしてみてだよ。
動画全文意訳
やあ!見知らぬきみ
ごきげんよう。寂しかったよ。でも大丈夫。ん?お尻見てる?ハハッ、いいさいいさ
きみは最近心が折れそうになってないかい?
見て、僕の作った木。
かっこいいだろ?僕はそう思ったんだけどね。生きるってたくさんのエネルギーが必要だよね。
特に精神力、そりゃ疲れるわけさ。ここで君と休んでいたいよ。
あっ!見て。日没だよ。
どうしてもできないことをやめることって大切なことだよ。
やめればきっと生きることが楽しくなるよ。そんな君をみているのが好きなんだ。
君の姿を覚えておきたいな。(メモメモ
うん、すごくきれいだよ。
最近よく君のことを考えてるんだ。
君が一度にすごくたくさんのことをやろうとしたり、
自分の選択について悩んだり、
誰かにいってしまったことを悔んだりする姿を見ているよ。君は自分に厳しすぎる。でも君って最高。
そして愛される資格がある。本当だよ。
あとは君がそれを信じさえすればいい。
君はたいへんで
そのたいへんな原因を片付けなきゃならないのはわかるんだ。でもね、こうやってあえてうれしいんだ。
少しでも君に会えてよかった。
愛してるよ。
via:Skwigly・Telegraph・Incredible things・YouTube・translated by usagi / edited by parumo
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