4月7日より舞台『魔界転生』が上演される。2月24日天草四郎役を演じる小池徹平と演出を手がける堤幸彦が由縁の地である島原・天草を巡り、慰霊・鎮魂の祈りを捧げた。

魔界転生』は、1967年昭和42年)に『おぼろ忍法帖』として単行本化された、山田風太郎の人気伝奇小説で、壮大なスケール、雄大な歴史ロマン、そして、奇抜かつ摩訶不思議な展開、時空を超えたアクションエンタテインメント作。1981年の映画化以降、舞台、漫画・アニメ、ゲームなど、数多くのジャンルでリメイクされている。

本公演は、10万人の動員を記録し、大ヒットとなった初演から2年4カ月ぶりの待望の再演となる。演出を再び堤が手がけ、脚本は演劇界の重鎮・マキノノゾミが担当。ド派手なアクション、変幻自在なフライング、LEDによる映像効果を駆使し、令和版の新しい『魔界転生』を創り上げる。

魔界から蘇った剣豪に果敢に立ち向かう主演の柳生十兵衛役は、テレビドラマ『遺留捜査』、舞台『Q』などで抜群の演技力と存在感を魅せる上川隆也が続投。また、十兵衛たちに立ちはだかる最大の強敵・天草四郎役は、『キンキーブーツ』や『キレイ』など、話題作に次々と出演し、舞台での活躍も目覚ましい小池が演じる。そのほか、藤原紀香、村井良大、木村達成、田村心、岐洲匠、宇野結也、財木琢磨、山口馬木也、渡辺大、浅野ゆう子松平健らがキャストに名を連ねた。

小池と堤は、作品にゆかりのある九州の地を来訪。最初に訪れたのは、島原の乱の主戦場となった世界遺産でもある原城跡(長崎県南島原市)。原城落城そして天草四郎没後383年にあたる2021年、天草四郎のものと伝わる墓前で、慰霊・鎮魂の祈りを捧げ、舞台の成功を祈願した。その後、一行は、天草四郎の生まれ故郷である熊本県天草市へ移動。天草キリシタン館や天草四郎公園、天草四郎ミュージアムなどを巡った。

原、天草を訪れたふたりのコメントは以下の通り。

天草四郎役:小池徹平
「(「島原の乱」は)実際にどんなものだったのか、どれくらい激しい戦いだったのかなって思いますし、原城跡に来ることによって、ああこういう所だったんだ、っていう想像が、はるかに膨れ上がった気がします。舞台で表現するにあたっては、今日は非常に大事な一日になったのではないかと思います。天草四郎を演じる者として本当に光栄です」
「コロナ禍で舞台が中止になるということも経験していますし、この状況の中で、初日の幕を開けるまでがどれだけ大変なのか、そこに向けて今は気を付けるべきことがすごく多くある思います。最後まで気を抜かずに、やらせていただくつもりですし、何より今、こうやって(実際に天草四郎が立った)この場所に来られているので、確実に一歩ずつ、初日に向けて歩みを進めているんだっていう実感もすごく沸いています」

演出:堤幸彦
「この空気、太陽、海の風、におい、鳥のざわめき、この時期ですと、そろそろ桃や桜も芽吹き始める、自然の力みたいなのものを感じますし、383年前もきっと同じだったと思います。そこで、天草四郎を筆頭に数万の一揆軍が、ここで世界を揺るがすと言ってもいいくらいの決起をした、この平和な空気の中でそれが行われたっていうことが、舞台を作っていく上で重要なスタートポイントになるんじゃないかなと思っています」
「(コロナ禍は)舞台を表現していくためには非常に否定的な条件、状態ではありますけれど、その中でも知恵を振り絞り、エンターテイメントの力を皆さんにお見せしたいです。前回は人間のマンパワーでもって舞台を大きく動かしていくステージでしたが、今回は、例えば多面的に動き回るLEDの映像や、かなりハイテクな舞台にすることにより、人と人との接触を少しでも減らしていったり、今の時代に適応する、変化した令和版での再演という風に考えています」

魔界転生
原作:山田風太郎角川文庫刊)
演出:堤幸彦
脚本:マキノノゾミ
出演:上川隆也小池徹平、藤原紀香、村井良大、木村達成、田村心、岐洲匠、宇野結也、財木琢磨、山口馬木也、渡辺大、浅野ゆう子松平健ほか

愛知公演:2021年4月7日(水)~11日(日)刈谷市総合文化センター
福岡公演:2021年4月16日(金)~28日(水)博多座
東京公演:2021年5月4日(火)~28日(金)明治座
大阪公演:2021年6月2日(水)~10日(木)新歌舞伎座

愛知公演:チケット発売中
福岡公演:チケット一般発売 3月13日(土)~
東京公演:チケット一般発売 3月13日(土)~
大阪公演:チケット一般発売 4月3日(土)~

企画・製作:日本テレビ