雪組トップコンビ、望海風斗と真彩希帆のサヨナラ公演となる「『f f f -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~」と『シルクロード~盗賊と宝石~』の東京公演が、2月26日、東京宝塚劇場で開幕する。

2017年7月の同時就任以来、雪組を牽引してきたトップスターの望海と、その相手役を務めるトップ娘役の真彩は、共に宝塚屈指と言われる卓越した歌唱力と、繊細な役づくりで、ミュージカルファントム』のタイトルロールと歌姫クリスティーヌ、『壬生義士伝』の新撰組隊士吉村貫一郎と妻しづ、『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』では、貧しい移民から暗黒街でのし上がっていくヌードルスと、彼が憧れ続ける幼なじみの女優デボラなど、様々な関係性の役柄を演じ、どれも高い評価を得てきた。

その名コンビが最後に挑む『fff』(作・演出上田久美子)は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン主人公に、彼が、伯爵令嬢との身分違いの恋に破れ、作曲家にとっては致命的な聴力を失うという不幸に見舞われながらも、やがて絶望の淵から這い上がって、歓喜を歌い上げる「第九」を完成させるという物語だ。

ベートーヴェンを演じる望海は、まさに鬼気迫る演技と歌唱で、タカラジェンヌとしての集大成となるこの大作曲家役に命を吹き込み、観る者の心を揺さぶる。真彩は、ベートーヴェンの前に現われる“謎の女”を、強さと柔軟さを使い分け、ミステリアスに造形している。これまでにない関係性に挑むふたりの芝居も見どころのひとつだろう。

そのほか、ベートーヴェンに絡む歴史上の人物として、次期トップスターに決まっている彩風咲奈がナポレオン、望海らと共にこの公演で退団する男役スターの彩凪翔がゲーテを演じ、物語に奥行きを与えている。

併演の『シルクロード』は、演出家・生田大和が初めて手がけたショーで、洋の東西を結ぶシルクロードを舞台に、観客を、時空を超えたエキゾチックな旅に誘うような作品だ。東日本大震災チャリティーソング花は咲く」など、CMや映画音楽を数多く手がけてきた菅野よう子が楽曲を提供しているのも話題で、トップコンビが歌い上げるシーンなど、聴き応えは十分だ。

なお、4月11日千秋楽には、「望海風斗ラストデイ」と題し、本編終演後のサヨナラショーも含めて、全国の映画館ライブ中継がおこなわれ、同時に、タカラヅカ・オン・デマンドでライブ配信も予定されている。

文:原田順子

宝塚歌劇雪組
ミュージカルシンフォニア『f f f -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~ /
作・演出:上田久美子

レビュー・アラベスク『シルクロード~盗賊と宝石~』
作・演出:生田大和

出演:望海風斗 / 真彩希帆 / 彩風咲奈 / 他

2021年2月26日(金)~4月11日(日)
会場:東京宝塚劇場

ライブ配信】
「望海風斗ラストデイ」ライブ中継・ライブ配信
2021年4月11日(日)13:30公演(千秋楽
Rakuten TV」および「U-NEXT」にて配信
視聴料:3,500円(税込)3月8日(月)12:00まで販売
ライブ配信についての詳細は下記「タカラヅカ・オン・デマンド」サイトにてご確認ください。
https://liveviewing.jp/contents/futonozomi/

『f f f -フォルティッシッシモ-』~歓喜に歌え!~/『シルクロード~盗賊と宝石~』東京公演ポスターf f f -フォルティッシッシモ-