明治安田生命J1リーグ開幕節の1試合が27日に札幌ドームで催され、ホームの北海道コンサドーレ札幌が5-1で横浜FCを下した。

ホームで開幕戦を迎える札幌は大卒新人の小柏が先発。琉球から復帰した41歳の小野がベンチ入りした。一方、4年ぶりの開幕白星を目指す横浜FCも大卒新人の高木がスターティングメンバー入り。42歳の中村も自身が持つJ1開幕戦最年長スタメン記録を42歳8カ月3日に更新する形で先発した。

試合は予想だにせぬ展開で立ち上がる。2分、右サイド深くから金子が右足でクロスを送ろうとすると、小川がクリア。バイタルエリア右で回収した駒井が思い切り良く右足を振り抜くと、DFの股下を抜けたボールがゴール左下に吸い込まれ、6年ぶりの開幕白星ダッシュを狙う札幌が先制する。

さらに、その2分後にも札幌がカウンターの形に持ち込み、小柏が今季から背番号「9」を背負う右サイドの金子にボールを展開。ボックス右に侵攻からの左足シュートが対面のDFに当たりながらゴール右に決まり、札幌がキックオフから5分も経たないうちに2点のリードに成功してみせる。

アンラッキーな形での失点も続いて劣勢の横浜FCだが、GK六反が3失点目を許さずの好守で踏ん張りつつ、徐々にボールの主導権を握って押し込むと、29分に高い位置でのプレッシャーから反撃の狼煙。ボックス左深くに侵攻した高木の折り返しクレーベが合わせ、前半に1点を返した。

40分に許したアンデルソン・ロペスの決定的なシュートもゴール前に戻った袴田のブロックで凌ぎ、試合の興味を繋いだ横浜FCだが、札幌が45分に駒井、チャナティップと繋いで中央を崩しにかかると、ボックス右の小柏が折り返す。ゴール前のアンデルソン・ロペスが胸で押し込み、突き放した。

畳みかける札幌は前半アディショナルタイム4分、単騎カウンターに転じたアンデルソン・ロペスが左足フィニッシュ。GK六反が弾いたボールをボックス右で素早く回収した金子が中に切り込むモーションを見せながら左足シュートをゴール左に突き刺して、チーム4点目を叩き出した。

後半の頭から巻き返そうとハーフタイム明けに高木と中村を下げ、伊野波と瀬古を送り出した横浜FCだが、札幌が試合の流れをコントロール。59分に渡邉と齋藤を諦め、伊藤と松尾の交代も施すが、攻めのテンポアップを図ろうとするが、フィニッシュの形まで持っていけない戦況が続く。

すると、ルーカスフェルナンデスと菅の交代に動いた札幌は77分、金子がボックス右のスペースに浮き球パスを供給。フリーで抜け出した駒井がマイナス方向に折り返すと、金子がケガに泣いた昨季からの復活を期すチャナティップが右足ダイレクトで合わせ、勝負を決した。

その後、最後のカードで手塚を送り出した横浜FCだが、札幌は82分の高嶺、深井、ドウグラス・オリヴェイラに続いて、復帰の小野を86分からピッチに立たせ、そのまま試合をクローズ。9年ぶりの本拠開幕戦を5発快勝で飾り、最高のスタートを切った。

北海道コンサドーレ札幌 5-1 横浜FC
【札幌】
駒井善成(前2)
金子拓郎(前4、前45+4)
アンデルソン・ロペス(前45)
チャナティップ(後32)
横浜FC
クレーベ(前29)

サムネイル画像