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氷の枯山水?凍った川に現れたミステリーサークルのような模様

image credit:Wynelle Kirkham

 フィンランドの海岸を埋め尽くした卵のような氷球や、アメリカの湖に押し寄せた「氷の津波」など冬がもたらす奇妙な現象は時折ネットをにぎわすが、今月半ばアメリカのアラバマ州の凍った川に渦のような模様が出現した。

 その模様はまるで、ミステリーサークルのようにも見えるし、水を使わずに山水の趣を表した日本庭園の枯山水のようにも見える。

 風流で美しいその光景はネットで拡散され、現地メディアで取り上げられるほど話題を呼んだ。

【ミステリーサークル?小川の奇妙な模様が話題に】

 2月18日、アラバマ州北部に流れるテネシー川付近の小川、アンダーソンクリークで奇妙な模様が広がっているのが発見された。。

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image credit:Wynelle Kirkham

 この光景は近隣住民からも「15年も住んでるがこんな模様は初めて」という声が出るなど小川を良く知る人にとっても見慣れないものだという。

 いったいなぜこんな模様ができたのか?

 無数の円が重なっているようにも見えるユニークな模様は、日本庭園の枯山水のようにも見えるが、多くの人は「ミステリーサークル」を引き合いに出し、エイリアン関与説をほのめかした。

 だが「ミステリーサークルとは人工的なものだったはずだが?」との指摘が浮上したため、それ以上の発展はみられなかったようだ。

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image credit:Wynelle Kirkham

原因は風?せん断応力?専門家の間でも異なる仮説が浮上

 こうした状況をよそに地元のテレビ局WAAY31の主任気象学者のケイト・マッケナさんが自身のお天気コーナーで以下のような自説を述べた。
川岸付近は少し浅いので水がすぐ冷えて凍りやすいのだと思います。そこに吹きつける風が表面のまだ凍っていない水の一部を小川の中央に押しやり、残った水が端のほうから凍り始めます。そこにまた風が吹いて…の繰り返しでこのような円形の層ができたのではないでしょうか。まるで木の年輪みたいですね

 一方、アラバマ州在住の他局の気象学者ジェームス・スパンさんはFacebookでマッケナさんと若干異なる自説を披露した。

この模様は、移動する水が形成中の氷をゆっくりと回転させるときにできるもので、せん断応力が関係してます。川の片側に水があり、その水が反対側より速く流れるとこうした渦状の氷が形成されます

 てなわけで気象に詳しい専門家の間でも微妙に意見が分かれるもよう。

 よく見るとマーブル模様に似てる気がするけど、川とか回転とか氷といえば以前アメリカのメイン州の川に出現した回転する巨大な氷の円盤とかスコットランドの川に大量にできたパンケーキみたいな氷とかもあったりするし。でもマッケナさんが言ってるのはまた違う現象なのかな。

 白い氷が描く円形の模様はとても美しくこの目で見てみたいものだ。自然が作り上げたものだとは思うんだけど、自然って最強のクリエイターだよな。

References:magnoliastateliveなど /written by D/ edited by parumo

 
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