新型コロナウイルスが世界を襲い続け、変異種などが見つかったことからロックダウンも含め再び厳しい規制を敷いている国も多い。日本では緊急事態宣言が発令され、できるだけ人の往来を抑える対策が取られたが、独自の対策を取っている国も多いようだ。

 例えば人口約1072万人に対しここ数日の1日当たり新規感染者数は1500人前後、死者数は30人前後のギリシャでは外出前、事前に政府の機関にSMSで申請しなければならない決まりがある。

 ギリシャでは現在、外出はスーパーや薬局などの生活必需品の買い出しや、通院、介護を必要とする人への訪問、ペットの散歩などに制限されているが、外出前はどこに行くのか政府のコロナ対策機関に報告することが必要となっている。SMSによる申請ができない場合は、指定のフォーマットをプリントアウトし、行き先を記入して携帯する必要がある。なお、外出が許される時間は移動時間を含めて2時間以内。申請は外出前に行い、いつ自宅を出たかが分かるようになっている。指定のフォーマットを携帯する場合は家を出た時刻を書き込む。

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 独自の新型コロナウイルス感染拡大防止対策を行っているのはコロンビアもそうだ。コロンビアのここ数日の新規感染者数は人口約4965万人に対し、1日当たり4000人前後、死者数は150人前後。コロンビアでは感染防止対策として、都市部などの複数の地域で外出が制限され、国民一人ひとりに与えられているID番号によって外出できる日が決まっている。外出が許可されるのは地域によっても異なるが主にスーパーや薬局など生活必需品の買い物、犬の散歩などに限られる。IDによる外出制限の方法は地域ごとに決められているが、例えば首都ボゴタでは、ID番号の下一桁が偶数の場合は、偶数の日にのみ外出が許可され、奇数の場合は奇数の日にのみ外出が許可されている。

 また、パナマも独自の対策を進めている国の一つだ。人口約417万人に対しここ数日の新規感染者数が1日当たり1000人前後、死者数は20人前後のパナマでは、人混みを避けるため、性別によって買い物のための外出ができる日を制限した。女性は月・水・金曜日、男性は火・木曜日に買い物が可能で、週末は完全に外出が禁止となる。なお、性別は身分証の記載に基づいて分けられるが、LGBT団体からは性差別を助長するという反発が多く寄せられている。

 ワクチンの接種が開始されるなど、収束に向けて少しずつ希望が見え始めている。とはいえ、より感染力が強い変異種が見つかるなどまだまだ予断を許さない状況は続いており、各国はなんとか感染に歯止めをかけようとできる限りの対策を講じているようだ。

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