新年度を迎えるにあたって、転職や部署異動が決まる人も多い時期。新たな環境に対する期待やワクワクする気持ちを抱いているかもしれません。しかし、場合によっては残念ながら「ダメ上司」と出会うこともあります。

筆者もこれまでいくつかの職場を経験してきましたが、大企業からベンチャー企業まで色々な上司を見てきました。その経験をふまえ、この記事では部下が困る「ダメ上司」の特徴をまとめてみたいと思います。“備えと対策”のためにも把握しておきましょう。

1.決断力がない

まずは決断力に欠ける、物事を決められないタイプです。自分に自信がない、責任を取りたくない、性格が慎重すぎるといった理由が考えられるでしょう。

上司の役割の一つは判断業務です。仕事を進める時になかなかGOサインが出せなかったり、提案に対しても「検討する」と先延ばしにしたりなど、優柔不断な態度では困ってしまいます。

部下としては仕事がやりにくく、話が進まずにやきもきすることも。大事なことを決断せず曖昧な指示しかできない場合は、結局部下に大きな負担がかかることになります。

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2.自分が常に正しいと思っている

比較的ベテラン層に多いのが、自分が常に正解だと信じているタイプです。キャリアが長くなればその分知識や経験が豊かになり、大きな自信を持つことは理解できます。しかし度を過ぎれば厄介な上司になりかねません。

このタイプは自分の意見をかたくなに曲げない頑固さがあり、基本的に人の話を聞く姿勢がありません。そのため部下としては「何を言ってもムダ」という無気力感を覚え、話が通じないことでモチベーションが大きく下がってしまいます。

反発する部下には厳しく、逆に自分の言うことを聞いてくれる部下を評価する傾向もあります。「俺の言うことを聞け」と一方的に押し付ける態度は、時にパワハラにもつながりかねません。

3.時代の変化に対応できない

「昔はこうだった」「仕事というものは…」が口癖で、苦労自慢や昔話に花を咲かせるのがこのタイプです。 過去の栄光や若かりし頃のエピソードを何度も話して聞かせる様子は、多くの部下にとって面倒くさい上司と言えるでしょう。

時代の変化に対応することが苦手なので、最近ではWeb会議、チャットツールなどにも消極的。新型コロナウイルス感染症COVID-19)の影響で在宅勤務が推奨されても「顔を合わせることが大事」「会った方が早い」などと言ってテレワークを認めようとしません。

また新しい考え方や取り組みを導入しようとしても「今まで通りでいい」と現状維持志向が強いのも特徴です。新しいツールに「もうトシだから分からない」と開き直る上司だと、部下もうんざりしてしまいます。

4.感情的で周りを振り回す

感情的なタイプも困りものです。筆者が出会った上司はまさにこのタイプで、その時の機嫌によって周りへの態度がコロコロ変わり、一緒に働くのが大変でした。

機嫌が悪い時は見るからにイライラした様子で、口調が攻撃的になったり、企画をほとんど却下したり。そうかと思えばニコニコ話しかけてきて、急に褒め始めたり…。感情の起伏があることは人間的とも言えますが、部下としては仕事に持ち込んでほしくないのが本音でした。

感情的ということと、心をオープンにすることは全く違います。部下が上司の機嫌や顔色を伺ってばかりの職場では、スムーズに仕事を進めることもできません。

5.仕事ができない

そして最後は、単純に仕事ができないタイプです。年功序列が根付いている会社では、勤続年数によって昇進するため「できない上司」のもと働く場合も少なくありません。そして意外とこういった上司は多いのです。

同じミスや失敗を繰り返したり、明らかなスキル不足だったりしても、高い給料をもらっているとなれば納得いかない部下も多いでしょう。さらに「生活のため」「定年まで逃げ切れば」というやる気のなさが加わると、ダメ上司と認定されることは間違いありません。

ダメ上司に困ったら…

今回は「ダメ上司」の特徴5つを紹介しました。会社で働く以上、上司を選ぶことはなかなかできません。もしもダメ上司に困ったら以下のような対応を考えましょう。

  • コミュニケーションをあえて積極的に取り、仲良くなる

  • 割り切って付き合い、反面教師にする

  • 圧倒的に成果を上げて追い抜く、認めさせる

  • もっと上の立場の人に相談する

  • 転職や部署・チームの異動を視野に行動する

いずれにしても、他人を変えることはできないという前提で考える必要があります。その上で、どうしたら余計なストレスが減るか、仕事をしやすい環境になるかを最大限工夫してみてください。もちろん無理や我慢のしすぎは禁物です。“ハラスメント”に該当するような言動にも十分注意しましょう。