4月にスタートする北川景子主演の金曜ドラマ「リコカツ」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)に、佐野史郎、酒向芳、宮崎美子三石琴乃平岩紙が出演することが発表された。北川演じる水口咲(みずぐち・さき)の両親を佐野と三石が、姉を平岩が務め、永山瑛太が演じる緒原紘一(おばら・こういち)の両親を酒向と宮崎が務める。咲と紘一の結婚をきっかけにそれぞれの夫婦は思わぬ方向へと導かれ、ドラマ内では世代の異なる4組の夫婦の本音と、そこに関わる周囲の困惑や感情も描かれていく。三石は初の連続ドラマレギュラー出演となる。

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本作は、現代ならではの価値観と時代が変わっても普遍的な男女のもめ事を「リコカツ」というキーワードを通じて描き出す“離婚するかもエンターテインメント”。

現代的で自由な家庭で育った自分に正直な咲(北川)と、厳格な自衛官一家で育った堅物人間の紘一(永山)は、運命的な出会いをきっかけに交際ゼロ日でスピード結婚。幸せな新婚生活が始まると思われたが、互いの生活習慣の違いや結婚生活に求める価値観の違いで意見が食い違って大げんかに発展。売り言葉に買い言葉で、新婚早々離婚を決意するが、周囲になかなか離婚の決意を切り出せず、水面下で離婚に向けた活動“リコカツ”を始める姿が描かれる。

■個性豊かな家族が勢ぞろい!

佐野が演じるのは、咲の父・水口武史(みずぐち・たけし)。大手広告代理店勤務だった武史は、記憶力がよく、一度聞いたことは忘れない社交的な人物。ちょっと前に仕事を定年退職したものの、今も現役時代の名刺を使う見えっ張りな一面もある役どころだ。

また、咲の母・美土里(みどり)役には、本作が初の連続テレビドラマレギュラー出演となる三石が登場。「美少女戦士セーラームーン」の月野うさぎ役や、「新世紀エヴァンゲリオン」の葛城ミサト役など、数多くの作品で声優・ナレーターとして活躍する三石が演じる美土里は、美に関するエッセイ本がベストセラーとなり、世間から“美魔女モデル”と呼ばれ、インフルエンサーとして人気を博している母親。

そして、咲の姉・鹿浜楓(しかはま・かえで)役を、現在放送中の金曜ドラマ「俺の家の話」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)に出演中の平岩が務める。小学2年生の生意気な娘を持つ母親で、とある秘密を抱えている役どころだ。

さらに、紘一の父・緒原正(おばら・ただし)役には、同局の金曜ドラマ枠に初のレギュラー出演となる酒向が登場。酒向演じる正は、無口で、「男は背中で語る」というのがモットーの昔気質の頑固者。昭和的な古い価値観をいまだに持ち続けて体現しており、息子の紘一にも厳しくあたり、強い男になるように言い聞かせてきた元自衛官。

そんな封建的な夫を支える妻・薫(かおる)を演じるのは、数々のドラマでさまざまな母親像を演じている宮崎。薫は昔ながらの良妻賢母で、料理上手な優しく明るい笑顔のしっかり者。正とは一度もけんかをしたことがないが、ずっと秘密にしていることがあるという役どころだ。

佐野史郎コメント

金曜ドラマという枠は、自分にとってドラマの原点というか、特別な思いがあります。「ずっとあなたが好きだった」(1992年)、「誰にも言えない」(1993年)、「ダブル・キッチン」(1993年)など、90年代神奈川・緑山スタジオで共に過ごしたプロデューサーの植田(博樹)さんたちと、またご一緒させていただけることになり、歳を重ねて実家に帰ってきた思いです。時の流れが実人生とも重なります。

広告代理店を定年したのに、まだそこにしがみついて自立できていない弱い男を演じるのですが、組織に依存して働いてきた男が、それがなくなった時にどう生きていくのか? 他者に依存していたら「大変な目にあうぞ、ちゃんと自分で考えなさい」というメッセージを感じました。

さらに、離婚問題を通して、家族とは何だろう? 夫婦、恋人、親子、自分にとって何が大切なのか? と考えることになるのですが…。年齢に関係なく、会話やコミュニケーションを大切にすることを忘れてはいけないとドラマを通じて感じています。

人生において、あらがえないことが起きてしまったとき、それをどう受け止めるか。時代を超えても変わらぬメッセージが込められている、大切なホームドラマとなりそうです。

■酒向芳コメント

昔、ドラマで見ていたような父親をこの時代に体現できることに魅力を感じています。このお父さんが鶴田浩二さんだったら素敵だろうな? とか、今日は藤岡琢也さんかな? とか。時代、時代で見てきた日本のお父さん、いろんなお父さんが、たくさん僕の中にはいるので。そういう方の力を借りてやらせていただけるのは楽しいですね。

僕は僕なりのお父さんしかできませんけど、父が戦争に行った軍人だったので、厳格さという意味では昭和の男の面影は自分の中に残っているのかもしれません。「自分の何が悪かったんだ」というせりふが出てくるのですが、すごく親身に感じました。

うちの親は大丈夫かな? きょうだいの夫婦はうまくいっているのかな? 同世代の人にも伝わるものがあればすごくうれしいですし、若い世代にとってはこの先、体験することですからね。順風満帆に結婚して、そのまま一度もけんかをしないで終わるという事はなかなかないと思いますから。このドラマは、夫婦になった時の何かこう…資料みたいな(笑)。人に優しくなることを考えられるのではないかと思います。

宮崎美子コメント

「リコカツ」は初めて聞いた言葉でしたが「婚活」があるのだから、あってもおかしくないなと。お互いのより良き再スタートのために準備するのは良いことですよね。

離婚を考える夫婦の言い出した方も言われた方も、どちらかが一方的に悪いわけではないと思います。そういう状況になるのは、お互いに原因があるはず。夫婦の問題点を改善しようとしたのか? そうしてきたら、こうならなかったのではないか? なんて、考えてたら大変なので、何も考えずに一歩踏み出すのも良いのかも。

瑛太さんと酒向さんとは初めての共演で、どんな方なのか楽しみです。酒向さんは一見こわもてですが、実は笑顔がかわいい方。そんな笑顔をこのドラマの中で見られることがあるのか、無いのか。それぞれの年代の夫婦のリアリティーをお見せして共感を得られたら良いなと思います。

平岩紙コメント

初めにお話をいただいた時は北川景子さんのお姉さん役!? と驚きましたが、久々に共演させていただくことがうれしいです。

そして、すてきで面白い両親! この一家は、フランクでありドライであり、自我も強い。各々がこの先どのような選択をしていくのかは、まだ分かりませんが、未来のために明るい選択をして、どんな形になろうとも結局ずっと仲良しな、風通しの良い家族なんだと思います。

楓の一人娘とは親友のような関係。娘とバディで楽しく演じていけたらと思います。素晴らしい皆さまに囲まれ、撮影させていただける事に感謝しております。

三石琴乃コメント

植田(博樹)プロデューサーからテレビドラマ出演のオファーをいただき、主人公の母親役と伺っていました。熟考の末お受けさせていただいたのですが、台本を読んでまさかの大役だと初めて知ったんです! それからはずっとプチパニックで、名だたる名優の方々と一緒にお仕事できる現実に興奮しっぱなしです。

「リコカツ」に出てくる各家族、みんな個性的で、それぞれがそれぞれの、迷いながらも本気で明るい未来を探している、とっても素敵なホームドラマです。

日本では“妻たるもの慎み深く、家族のために尽くすこと”が美徳とされていますが、笑いやあたたかさの中にも、それに正面から勝負を挑んでいる潔さを感じました。

実生活では避けたい「離婚」がこのドラマの表テーマですが、どの世代にも誰にでもある自分の人生を悔いなく生きたいという気持ちを、繊細に、時に大胆に描くドラマだと思います。主人公・咲や周りの人物に共感して巻き込まれて、一緒に未来を見つけて欲しいと思います。

■植田博樹プロデューサーコメント

配信ドラマの仕事やら、勉強のために色々伺わせていただいた現場やらで出会った「これは!」と思ったキャストの皆さんに、自分の一つの集大成となるなという予感のするこの作品に集まっていただきました。

佐野史郎さんは、僕が一番最初についた連続ドラマ「ずっとあなたが好きだった」からお世話になりっぱなしの恩人で、節目の作品としてどうしても出ていただきたかったキャストです。企画書を見ず、「植田君のホームドラマかぁ」と、出演を即諾していただいたこと感謝しています。

酒向芳さんは、「検察側の罪人」(2018年)を見たその直後にマネージャーさんに連絡して、Paravi配信ドラマ『SPECサーガ完結篇「SICK’S 覇乃抄」~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~』(2018年)に出ていただいて、その時の素晴らしいお芝居を目の当たりにして、大きい役が輝くと思い、このたび、拝み込むようにして出ていただきました。クランクインして、この親父像をまさにイメージしていたんだというお芝居をしていただいて、本当に感激しました。

宮崎美子さんは、「ケイゾク」(1999年)というドラマ以来のご縁です。古風でありながら、ある日、自分の道を切り開き始める聡明な女性を思い浮かべた時に、宮崎美子さんのイメージがうかび、人生100年時代を楽しみつつ生きていく、このドラマのテーマの一つの女性像が固まりました。この役を宮崎さんにやっていただくことに、本当に感謝しています。

初めましてのキャスティングは、平岩紙さんです。とある秘密を抱えているのですが、それでも日常をしっかりこなしていらっしゃる方というイメージを勝手に抱えて、そんな役があればオファーしようとして何年も経ってしまいましたが、今回そんな役が奇跡的に出てきて、やっとご縁がつながりました。

三石琴乃さんを実写ドラマにキャスティングするアイデアをくださったのは、何を隠そう堤幸彦監督なんです。何度もスタジオなどに押しかけ、ちゃんとお話しさせていただき、熟考いただいた上で、やっと出演をご決断くださいました。三石さんの生の芝居の衝撃を僕が受けたように、皆さまも、三石さんの芝居のすごさに震撼してください。

北川景子主演の金曜ドラマ「リコカツ」に個性豊かな面々の出演が決定!/(C)TBS