阿川佐和子が毎週各界のゲストを招き、人生を辿るトーク番組「サワコの朝」(毎週土曜朝7:30-8:00、TBS系)が、3月27日で最終回を迎える。最終回の収録を終えた阿川が同番組を振り返り、番組で一つだけ大事にしていたことなどを明かした。

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同番組は2011年10月1日に放送をスタート。9年半にわたり、芸能人、スポーツ選手、文化人、アーティストなど、幅広いジャンルのゲストを迎え、ゲストが紹介する思い入れのある音楽などとともに、阿川がゲストの素顔を引き出してきた。

3月放送のゲストは、ナイツ(6日放送)、昼の情報番組「ゴゴスマ〜GOGO!Smile!〜」(毎週月~金曜昼1:55-3:49、TBS系)のMCを務めるフリーアナウンサー・石井亮次(13日放送)、狂言師・野村万作、野村萬斎、野村裕基(20日放送)。そして、3月27日の最終回には、米倉涼子が登場する。

最終回の収録を終えた阿川は、「実は私と米倉さんは2002年の紅白歌合戦の審査員を務めたのが初対面でしたが、その際に私が舞台から落ちそうになるハプニングがあり、その時、颯爽と私を抱え上げてくれたのが米倉さんでした(笑)。その後、2004年に週刊誌で対談をして以来、17年ぶりの再会です。当時は“格好いいお姉ちゃん”という印象でしたが、この間にブロードウェイに挑戦され、主演ドラマも大ヒットし続け、雲の上の存在になってしまった米倉さんを最後にお迎えできたのはうれしいことでした!」と振り返った。

阿川佐和子 コメント「一つだけ大事にしていたことは…」

2011年10月にスタートした「サワコの朝」はついにラストを迎えます。番組が始まった頃、私は「聞く力」という本を出し、なぜか知らないけれど売れてしまって(笑)。一部ではインタビューのエキスパートみたいに認識されましたが、活字と違って、テレビは表情や質問の仕方は編集できないので、「ちっとも聞き方うまくないじゃん」ってバレてしまうのではと、内心焦っていました(笑)。本の中で「聞くことに集中するためにメモは置かない」なんて書いてしまったから、メモも置けないし…(笑)。

この9年半の間、私は週刊誌の対談もあるので、月に最低でも8人の方にインタビューすることを続けてきたおかげで、ずいぶんと鍛錬されました。30分番組ですが、収録は1時間半以上。その間、ゲストと私しかいないので、テレビのトーク番組の割にじっくりお話を聞くことができました。毎回ヒットは打てないけれど、左官屋さん(2020年4月18日放送回、久住有生・左官職人)や、お坊様(20年12月19日放送回、塩沼亮潤大阿闍梨・僧侶)など、あまりテレビで見たことがない方もお招きし、視聴者の方から思わぬ反響をいただけたのがうれしかったですね。

私がこの番組で一つだけ大事にしていたのは、できるだけシンプルな番組を作ること。トークと音楽だけ。余計なVTRや小道具はなるべく加えない。トークに集中する番組がたまにはあってもいいのではと思ったのです。土曜の朝ですからね。ボーッとした気分で観ていただけるような呑気な番組にしたかった。結構、いい番組だったでしょ?9年半もの間、ご視聴いただき本当にありがとうございました!!

■ゲスト:ナイツ(3月6日放送)

結成20年のベテランでありながら、漫才協会ではまだまだ若手だというナイツの塙宣之と土屋伸之。同時に落語芸術協会にも所属するナイツが、個性豊かな先輩たちから学んだことや忘れられない思い出をを語る。また、人気の“ヤホー漫才”の漫才誕生秘話も明かす。2020年に他界した内海桂子師匠の話題では、弟子だからこそ知っている伝説的なエピソードも。

■ゲスト:石井亮次(3月13日放送)

2020年3月にCBCテレビを退社し、同年4月からフリーとして活躍する石井は、現在昼の情報番組「ゴゴスマ」を牽引する人気MC。フリーになった理由や周囲の反応、そして気になるギャラ事情に阿川が斬り込む。また、夢だったアナウンサー職を就職浪人までして掴んだ石井が、“視聴率を獲得するために

実践していること、新人時代の忘れられない失敗談や、秘かな野望も告白する。

■ゲスト:野村万作、野村萬斎、野村裕基(3月20日放送)

萬斎、裕基が、89歳にして現役で舞台に立つ万作の“凄さ”を語る。また、時代に合わせて狂言を“アップデート”しているという野村家の新たな取り組みや、勉強・食事などの“お家ルール”を公開。父子の間で受け継がれてきたという、野村家伝統の息抜き法が明らかに。さらに、厳しい稽古に取り組む、幼少期の萬斎、裕基の映像も紹介する。

■ゲスト:米倉涼子(3月27日放送)

2020年に個人事務所を設立した米倉は、初めての経営業務にも励んでいる。元々、モデルとして活躍していた米倉が女優に転身した理由、そして独立した理由を語るほか、大事な時にいつも背中を押してくれたという森光子さんとのエピソードも披露。そして、ミュージカル「CHICAGO」では、夢だったブロードウェイの舞台に立った米倉が、運命の作品との秘話を明かす。

阿川佐和子(左)と米倉涼子(右)/(C)MBS